Class of 2005 企業派遣5名 私費留学3名
プロフィール その1
【留学形態】 社費
【出身業種】 メーカー
【出身大学】 一橋 ⁄ 経済
【専攻志望】 Marketing
動機
入社以来マーケティングと商品開発に魂を捧げつつもANJO に浮気したり。。。 " 総合力 "を意味なく追求していたある日、「そういう人はMBA に行くと良い。」会社の先輩に言われて 社内選抜に応募を始めました。
合格理由
「ドメ」「旅行英語に匹敵する会話力」「低いGMAT ⁄ TOEFL 」「低いGPA 」「野郎」という絶望的な状況下で、「業務経歴のユニークさ(Admission 後日談 That’s why he is here!)」 「卒業生の応援」「社費留学」がそれを救いましたね。
またOwen は「多様性」を標榜しており実際にOwen はマーケの日本人は私だけなのもポイントかもしれません。 「卒業生の応援」というのは、フォーラムでお会いしたある卒業生の方に いろいろ相談に乗ってもらっているうちに、「個人的に気に入ったので、どれだけ有効か判らないけどAdmission にメール出してみます」とサポートメールを打っていただけたのです! これは微妙な状況下でかなり効いたと思ってます。
受験勉強
TOEFL
結果が伴っていないので、あまり参考にはならないと思います。端的には上記の英語経験でお察しの通りWriting とListening にもがき苦しんでました。Writing はAWA 対策とTWE対策を Princeton で10月ころ同時に取ったところ劇的に上がりましたが、Writing が良いとListening が悪いとかで、ちっとも目標ラインを超えませんでした。
泣きましたね。そのうちにWriting のスコアも下がっていき最後はまたWriting で苦しんでました。
Listening はイフの講座を苦し紛れに取りましたが、ちょっと問題が古いと思います。本試より簡単でPBT 向けのようでした。後半は市販の問題集を片っ端からやりつつ、Powerprep で 音声に慣れるという組み合わせで日々を過ごしていました。結局何を言ってるのか感じらとれるようになったのは年末でした。もう少し早い段階で量をこなせば結果が違っていたかも しれません。
GMAT
これも結果を伴っていないので参考にはならないでしょう。どんな教材とかどこが良かったとかは、他の方を参照してください。正直Math 以外は雲をつかむような試験でした。また、 この年からGMAT 年間5回受験ルールが適用され、色々考えた挙句試験の開始時期を8月末まで待ちました。イフでGMAT 対策講座を4 - 6月に受け、あとは自習という形態をとった為、 知識と演習と試験のタイミングがばらばらになった印象です。ご自分の受験される時期に合わせて講座を取り、猛烈に復習するという事をお勧めいたします。3ヶ月間限定の一夜漬け的な テストだと考えられたほうがよろしいかと思います。あ、プリンストンのAWA は良かったです。
Essay
プリンストンのネイティブカウンセラーを利用しました。カウンセリング方式は自分の書いたものを、文章構成、内容の2点でチェックしてもらう方式です。そういうスタイルのため自分 の実態とかけ離れたキャリアゴールにはなりませんので、業務経験等が不足しているなどの弱点がある場合は、他人との差別ポイントが見出せない可能性もありますのでご注意を。また 英文添削もないです。あんまり私の文章が酷いときは数行をそのまま書きなおしてくれることもありましたが、基本的には何のグラマーチェックもしないので、私のEssay は素晴らしい 文章が散見される英語の出来なさそうな日本人の書いた代物に仕上がっていると思われます。
Interview
引き続きプリンストンを利用しました。エッセイのカウンセラーとは違う人に頼みましたが、カウンセラー同士が話をしたようで、自分がアピールするべき点を上手に引き出してもらった と思います。業務経験の中で、他社との連携を仕掛けたことがあるんですが、難しすぎてうまく言えなくのでインタビューでは言わないぞと決めていたんです。3回目の練習のとき突然、 「君はもっとも重要なことをなぜ言わないのだ?」と聞かれ、「いや複雑すぎて言えないから」「それを練習するために君はここにいるのだ!さあやろう」となりました。
そのおかげで、実際のインタビューでもそのものを突っ込まれたんですが、割とうまく答えることが出来ました。
合格後
英語も話せない日本純粋培養受験生の合格例は減ってきていると思いますが、こっちに来てからそれも当然かなと思いました。実際インターナショナルの学生はキャリアや頭の回転を 含め優秀な方が多く、語学力にも困っている人はいません。私を含めた一部の日本人だけが、かなり怪しい英会話をしております。入学後2ヶ月が経とうとしている現時点で、随分講義は 聞けるようになって来ましたが、会話のほうはまだまだです。授業はリスニングで理解は教科書という悪循環を早く断ち切るためにも、また自らの本来の能力に見合うクラス貢献をする ためにも、合格後気を緩めず英語力の向上に努めてください。大変ですけど皆さん頑張ってください。
プロフィール その2
【留学形態】 社費
【出身業種】 金融
【出身大学】 東京大学法学部
【専攻志望】 General Management ⁄ Strategy
【海外経験】 4日間の英国旅行のみ
動機
就職して以来、不況とあいまって金融業界は縮小均衡の一途。会社の統合を機にこのままふつうに働いていたのでは将来が覚束ないと考え、より広い視野と深い洞察力を修得すべく MBA を志しました。
合格理由
最後の決め手は学校訪問とアドミッションとの直接面接だったと思います。テストスコアが最後まで伸び悩み、エッセイと面接だけがアピールの手段でした。
1月末に願書を提出しましたが、この時期は他の大学の提出期限と重なっていることもあり、エッセイ自体はそれなりにこなれた文章になっていました。また、Owen の出題もオーソドックスかつ 十分なスペースが認められており、伝えたいことをきちんと書けたことがプラスでした。
学校訪問と面接は2月中旬に行いました。他校も含めて一通りの出願を終えた直後です。
合格には直接訪問しかないと思い込んでいたのがよかったのかもしれません。会社の先輩を 含め在校生・卒業生から多くの情報とサポートを得て望みました。訪問当日は全米のb - school で一位と言われている図書館や学校施設を見、クラスに参加したあと面接に望みました。 いきなりAdmissions Director のTodd Reale に当たり、しかもいきなり「今日あなたの会社の出願者と電話面接したんだよ」言われてかなり緊張しましたが、これまでのリーダーシップ 体験、将来のビジョン、学校訪問の感想、学生の印象をしどろもどろになりながらも熱く語ったのが一週間後に合格通知をいただいた勝因と信じています。
受験勉強
TOEFL
勉強方法
・総合的戦略
とにかく、TOEFL は早くスコアをまとめてしまうことに尽きます。これに時間をとられるとGMAT、エッセイの準備の時間が十分に取れなくなってしまいます。自分がまさにそうでした。 帰国でない方はとくに早めに準備をし、夏までにはもうスコアが仕上がっている状態にしておくのが望ましい姿だと思います。
・Listening 対策
ドメスティックな人にとってはおそらくL が最大の難関になります。私の場合判で押したように毎回同じスコアが続き、かなり追い込まれました。予備校に通うと同時に通勤途上での耳鳴らしが 必須。できれば早く再生できるテープレコーダーを購入することをお勧めします。20%くらい早い会話を聞いていれば、本番の問題がゆっくり聞こえてきます。また、個人的な体験では、 冬場、予備校のアメリカ人カウンセラーとエッセイを練り上げたり、キャンパスビジットで学校の入学審査担当と英語で話したりするうちに少し上達することが出来ました(本当は まだTOEFL やっている時期じゃないですけど)。
・Structure 対策
日本人であればあまり悩みません。ケアレスミスだけしなければきっといいスコアを維持できます。
・Reading 対策
これもあまり悩まないはずです。最初、単語の言い換え問題に手こずりましたが、数多く英語に触れることで語彙も増えますし、あとは集中力を切らさないことがポイントとなります。
・Writing 対策
予備校で文章の型(テンプレート)さえ身に付けられれば高得点を取ることができます。あとはブレーンストーミングで具体例をすぐに思いつけるようにする訓練と、早く正確にタイピングする 訓練を行えば更にスコアが伸びます。GMAT のAWA よりは随分らくです。
GMAT
勉強方法
・総合的戦略(勉強時間の配分、予備校活用方法、注力時期等)
GMAT も早く予備校に行くのがポイントです。私はプリンストン・レヴューに通いましたが、中山先生という名物講師がいるのを知らず、他の先生になってしまい遠回りする苦い経験を しました。申し込み時に中山先生を是非指名し、あとは問題を解き続けるのみです。
早めにスコアを出せば、その分エッセイ(場合によっては推薦状)に時間がさけます。どの学校もGMAT はハイパーインフレーションで極めて高いスコアが要求されるようになってきて いるので、是非高得点をとるよう心がけてください。
・Sentence Collection 対策
予備校でもきっとそう言われるはずですが、SC の文法はこういうものだと頭に入れてしまうのが一番です。年々問題文が長くなって、Official Guide に掲載されている過去問からは 随分難易度が上昇していますが、基本は変わりません。
・Critical Reasoning ⁄ Reading Comprehension 対策
英語力の弱い私には、これが一番きついセクションでした。問題文自体、TOEFL とはレベルが違い、まず理解するのに苦労しました。そのため最後までスコアは上がりませんでしたが、 出来るだけ多くの問題にあたり、TIME などの英文雑誌に数多くふれるのがよいのではないでしょうか。
・Problem Solving ⁄ Data Sufficiency 対策
数学というよりは算数です。問題文に出てくる単語の意味さえ覚えてしまえば、あとは自動的に満点が取れるようになります。ケアレスミスだけ要注意。
・AWA 対策
予備校で叩き込まれるテンプレートを早く身に着け、あとはブレーンストーミングの訓練をし、残るは文章の格調、内容、分量次第。時間との勝負になります。
Essay & Interview
1. アプリケーション作成について
必要書類は早めに揃えるようにして下さい。8月くらいには各校とも新しいbrochure を用意するので、それらをネットで請求し、要綱に従って成績証明書や会社からの財政証明書を 「多め」かつ「早め」に準備してください。推薦状は自分で書かざるを得ない人も多いと思いますが、毎年書く内容はさほど変わらないので、2~3人推薦者を早期に選び、それを英文に 訳してもらう人も合わせて選ぶようにしてください。時間があれば学校制定の質問に沿った推薦文をつくり、なければgeneral な推薦文を使いまわします。全部自分で書くと、内容も どうしても似通ってきますし、文章のスタイルも画一化されるのですぐに大学にばれます。出来ればその大学の卒業生、いなければ海外で教育を受けた人にお願いするのがベストです。 書く文章が違います。短く、インパクトのある文章を書いてくれます。私のように周りにそういう人がいなければ、予備校のカウンセラーの添削や周囲の帰国子女の方に見てもらうと よいです。
最初にセカンドベストの大学から準備した上で本命の大学の準備に入ると、うまくいきます(と言われ、そうするつもりでしたが、結局時間のないまま追いこまれました)。
2. エッセイ作成について
問題は毎年ほとんど同じです。受けたい大学を絞ったら夏に入るのと同時にブレーンストーミングするようにしてください。前提としてTOEFL・GMAT を早期に終わらせるのが必要になって きます。なんとなく書けそうで、意外に書けないのがエッセイ。粗っぽくても一度文章に落とし、カウンセラーや周囲の人の意見を聞きながら練り上げていくのがよいでしょう。だいたい 大学が要求する質問は共通しているので、書く内容さえ固まればあとは何とかなります(というより何とかします)。大学ごとに書ける長さが異なるので同じテーマでも文章を短くしな ければならないときは苦労します。悩んだらカウンセラー等にばっさりやってもらうのが一番です。自分の過去を振り返り、何が自分の強みなのか、弱みなのかを把握し、周囲にMBA ホルダー を見つけ協力を得られる体制をつくっておくのがベストでしょう(私はそれが出来ないままカウンセラーだけを頼るしかありませんでした。幸いカウンセラーに恵まれたので救われましたが。 ちなみにそのカウンセラーはもうプリンストンを離れ帰国してしまいました)。
3. インタビュー対策
予備校で一通りのノウハウは得られます。
実際に学校にいって、授業に参加したあと受けるのがベスト。学校への熱意も伝わりますし、実際に学校の雰囲気に触れることで会話の内容もおのずと充実します。次にMBA フォーラム 等が開催される際に日本で面接を受けることも出来ますが、学校によってはGMAT が低いとそれだけで門前払いを受けることもあります。一番さけたいのが電話インタヴュー。相手の顔も 見れませんし、英語が不得手であれば聞き取りそのものが困難です。下手に間が空こうものなら、必要以上に焦ってしまいますし。いずれにせよ、自分のエッセイの内容と、なぜその大学 に行きたいのかをしっかりと持っていれば、あとは度胸で何とかなります。
私の場合、テストスコアに自信がなかったので、極力現地に赴いてインタヴューを受けました。結果的にはこれが奏功したと思います。
4. 全体的な感想・留意点
1) 会社の留学候補生に選ばれてから合格を勝ち取るまで、かなりプレッシャーのかかる日々を過ごしました。私の場合、債権回収というポジションもあり、このご時世、仕事量が増え こそすれ減ることはありませんでした。加えて、1st round の締め切りである10月には2ヶ月間の入院というトラブルに見舞われ、もともとの英語力の低さもあり決して十分な準備が 出来たとはいえません。
それでも合格まで辿りつけたのは職場・周囲の理解(これが最重要かもしれません)と、留学なかまの励まし、快く相談にのって頂いた社内のMBA ホルダー、 推薦者、予備校カウンセラーの支援によるところがほとんどといっても過言ではありません。特に、退院後何度も何度もしつこいくらいにお邪魔したのに嫌な顔ひとつせずに相談にのって いただいたプリンストン・レヴューの佐取さんには本当にお世話になりました。
2) 以下にこれまでのポイントと思われるものを列挙します。
∗予備校には早めに通う。とくにTOEFL 準備の必要な場合は、上位校に入るには、受験に割ける時間の多寡にもよりますがかなりの覚悟が必要です。
∗TOEFL においてはリスニングを中心に。毎日少しずつでも聞き続けることがきっとスコアアップにつながるはずです(私は最後まであまり上がりませんでしたが)。前述のテープ レコーダー(4,000円くらいで売ってます)による早聞きはかなりの効果が期待できます。あとはTWE のテンプレートと英文のタイピングに慣れれば早めに仕上げられるはずです。
∗GMAT は偉そうなことは何もいえません。言えるのはPrinceton Review の中山先生のような名の通った人のクラスをとることが最大の近道になること。私はこれで失敗しました。何も 言わないと他の先生になる可能性があります。Princeton しか通わなかったためマイスター等の他の予備校のことはわかりません。
∗推薦状は通常ビジネスで関係のある人から2~3通いただきます。肩書きもありますが、自分のことを理解してくれる上司(あるいは同僚)を選びます。推薦者がMBA ホルダーや海外 経験のある場合は幸運ですが、そうでなければ自分で推薦状を用意してサインだけいただく例が多いです。この場合、内容や文体の重複は絶対に避けるようにしてください(といっても 結局は似てしまいますが)。
∗志望校をある程度絞ったらさっそくエッセイの準備にとりかかってください。私はテストスコアの伸び悩みと入院のため11月中旬から準備しましたが、文字通り死ぬ思いでした。幸い なことに第一志望の大学の院生がPrinceton のカウンセラーをつとめていて、彼が親身になって添削や相談にのってくれたお陰で随分と助けられました。予備校のカウンセラーは当たり 外れが大きいと聞きますが、もしフィーリングが合えば、その人に最後まで見てもらうのが得策でしょう(自分の最大の理解者になりますから)。
また、予備校の無料相談も最大限利用してください。私はPrinceton の佐取さんにいつもお世話になり、志望校の選定、学校訪問や出願準備の日程づくり、在校生や入学審査担当の紹介と、 無料であるにもかかわらず親切に対応してくださいました。
∗インタヴューは実際に学校を訪問して望むのが一番です。テストスコアに弱みを持っていた私は拙い英語ながら、実際に学校までわざわざ足を伸ばした熱意や参加したクラスの感想を 熱く語ることである程度カバー出来たと思います。みんなが行くメジャーな大学ももちろんですが、Vanderbilt など地方の大学に行くと歓迎の度合いも高くなります (ご飯をごちそうになったこともあります)。
∗使えるものは何でも使ってください。はっきりいってコネ社会です。周囲のMBA ホルダーも同じような苦労をしているので必ず助けてくれます。また早めに学校の入学審査や在校生、 卒業生をコンタクトを取り、情報収集やアピールに努めてください。
∗これは参考になるか分かりませんが、12月から2月の追い込み時期は夜中12時から起き続けました。Admission とメールをやりとりする際、時差を考えると自分が夜中起きてリアルタイム でやりとりするのが一番印象がいいと考えたからです。
合格後の感想
Owen の長所としては、まずOwen 専用のサマースクールが用意されていることです。すべてのinternational students にとって必修となる4週間プログラム。Owen の本番コースに スムーズに入っていけるように設計されており、Vanderbilt English Learning Center の英語教師が専属で任に当たってくれます。しかも安い(325ドルでした)。破格です。ここで 知り合った仲間がその後もずっと関係が続くので非常に有意義でした。
学生の少なさはやはり長所です。まだまだ全員の名前と顔が一致するところまではいっていませんが、毎日見知った顔に会えるというのはいいものです。競争というよりも協調の雰囲気 で一体感があります。テネシー州ということで南部出身の学生も他に比べれば多いでしょうが、全米各地、世界各地から集まっています。中には日本に興味を持っている学生もいてより 親密な関係が築けます。
学校の資料にもありますが、生徒に対して先生の数が多いのも特徴です。Accessibility のよさは特筆です。建物の3階に教授室があるのですが、ドアが開いていればいつでも質問・雑談 OK ですし、e - mail でのやりとりも頻繁です。土日でも回答をいただくことがあります。30分、1時間としゃべることもしばしばです。
企業派遣のため就職面の詳細は私費留学の方に譲りますが、私の目からしてもかなり本気です。大都市から離れている分、学校のサポートは手厚いです。
最後になりますが、これから合格通知を勝ち取るまでたいへんな時期を過ごされると思います。健康にだけは気をつけて、受験勉強をやり遂げてください。
Owen ご入学の際は熱烈歓迎でお待ちしています。
プロフィール その3
【留学形態】 社費
【出身業種】 化学メーカー(製薬部門)
【出身大学】 東大大学院 ⁄ 農芸化学専攻
【専攻志望】 Finance ⁄ Entrepreneurship
【海外経験】 旅行のみ(豪州1回、ハワイ2回、フロリダ1回)
動機
研究職として入社し、4年間研究・実験に追われる毎日で、ひたすら会社のお金を使ってきました。特に医薬品の開発は、化合物1万個あるいは10万個に一つが薬になって世の中に出る という世界、しかもそれも研究開始から10年ぐらいはかかるという世界なので、リアルタイムで会社に貢献しているという 感覚がありませんでした。そこで医薬品開発のより下流、収益 に近いところで仕事をやりたいと思うようになりました。 その後、研究企画部にて、研究管理業務や市場調査、特許戦略などの業務を担当するようになり、 自分の手で自社製品をより 高収益製品にしたいと思うようになりました。そのためには、 素人の私では大した仕事が出来ないのでは、と考え、ビジネスを体系的に学ぶべくMBA 留学を考えるに至りました。 さらには、 業界の特徴として、欧米の製薬企業やベンチャーとの提携、共同開発などが必須になっており、 英語力の必要性を強く感じたのも一因でした。その他、大学時代の友人や先輩などに触発 されたことも動機に挙げられます。
合格理由
これは一重に2月上旬の週末のイベント「Community Weekend 」に参加したことだと思います。 このイベントは金曜夜のレセプションに始まり、翌日のプログラム説明会・模擬授業や 各種クラブの説明、 そして夜の部の親睦会などです。そして希望者は事前にアドミッションとの面接を空き時間などにおこないます (事前予約が必要です)。私は、2日目の夕方に面接 を行いましたが、前日のレセプションで既に面接官と対面し 世間話などをしたため、お互いに顔見知りになり、本番の面接はかなりリラックした状況で受けられました。 またイベント で感じたOwen の協調的な雰囲気が気に入ったことなどを情熱的に語ることも出来ました。 この時の面接の出来や、日本からこのイベントに来る人は非常にまれであったことから、 アドミッションに強く印象付けられたのが良かったのだと思っています。 実際にこのイベントに参加した人は他の人より高い確率で合格しているようです。
受験勉強
MBA 受験は、
・TOEFL、GMATのテスト対策
・エッセイ、レジュメ、推薦状の経歴・熱意アピール対策
・面接などのコミュニケーション(英会話)能力対策
・出願書類(成績表、卒業証明、財政証明など)の準備・送付作業
などやるべきことがたくさんあります。いずれもなるべく早く進める必要があります。 スケジュールは各人に合ったものを採るべきですが、ある程度、しっかり決めておいたほうがいい と思われます。
以下、各対策について、コメントいたします。
TOEFL
TOEFL のスコアは通常、まず出願先の足切りスコア点越えを目指すことになります。そして、出来れば各セクションのスコアが高得点レンジに到達していることが 望ましいです。私は社内選考の時点で、リスニング以外は基準点といえるスコアを取る力はほぼあると思っていた一方で、リスニングは相当苦労すると思っていました(社内選考時の面接の際には 「自信あります」とは答えましたが)。社内のMBA ホルダーたちの「突然聴こえる日(点数が伸びる時)が来る」という言葉を信じて練習を続けました。やはり、その甲斐がありました。 TOEFL の勉強方は「GMAT マニア」というホームページが大変参考になりますが、以下に私の対策を記します。
・単語
TOEFL 英単語3800(旺文社、神部孝)がバイブルです。TOEFL もGMAT も結局単語に始まり、単語に終わります。これをレベル3まで完璧にすることをお薦めします。これで、TOEFL、GMAT ともに ほぼカバーできます。あとは実践練習などで不明な単語や用例を覚えていけば十分です。
・文法
このセクションは、日本人の場合、満点を取ることを目標にすべきです。基礎作りに関しては、予備校より独力で問題集などをやった方がいいと思います。これは、予備校では主に テクニックや解答パターン、そして最後満点を目指すレベルを中心に教えることが多いからです。私はまずアルクの文法の本(多分2種類あって、その両方)をやりました。若干、本番と パターンが異なりますが、これで80%程度の正解率があれば、あとは予備校に通うのもいいでしょう。
イフのY 先生の文法は評判の通り本当に良かったです。この授業は予習(旧タイプの試験2回分)が必須です。その後、歯切れのよい先生の解説があります。しっかり授業の復習をして おけば、満点は十分取れます。しかしそこまで文法に時間を割くのは得策とは思えませんので、自分の点数状況の見極めが必要です。
・リスニング
私がTOEFL の勉強で最も力を入れたものです。スコアに苦しんでいるのであれば、まず市販教材(一般によいといわれている教材ならどれでも)を使って、ディクテーションを行うことです。 特に本番のPart Aに即した短い会話文のディクテーションに注力すべきでしょう。これを1日最低2時間(会話問題30題程度か)するべきです。これに慣れれば次はシャドウィング をお薦めします。私は、プリンストンのListening Intensive の教材を用いました。究極の教材はPowerPrepR です。私はこれのTest 1をある時期毎日やりました。さらによく言われている ETS の公式教材(ただしPBT 版)の30%早回し再生聴き取りも有効で、基本的対策法として採用すべきです。そのためにはAIWA かSony のテープレコーダーを購入すべきです。そして、 特に早回ししても音の高さが変わらないタイプ(1万円程度)が、高価ですけどより有効です。
予備校の授業に関しては、まずプリンストンのSupreme Course のリスニングセクションでは、ある程度のテクニックを教えてくれますので有効です。さらにお薦めはプリンストンの Listening Intensive です。私は夏休みの集中コースを取りましたが、ここではシャドウィングの練習方法を学びました。シャドウィングは声を出して練習するため恥ずかしい勉強法ですが、 この講座で刺激を受けてそれ以降3ヶ月ほど毎日練習したおかげで、何とかリスニングで高スコアを取りました。教材も現在のCBT に最も準拠したオリジナル教材といえます。
リスニング対策は本番も当然ながら、練習中の集中力が全てです。聞き流しの英語では、恐らく何年経っても聴き取れる様にはならないと思います。集中して聞くための手段としても、 ディクテーションやシャドウィングが有効なのです。とにかくどんな形でもいいので、生の英語に入り込んで聴くことだと思います。その点、ネイティブとのエッセイカウンセリングや 英会話も十分リスニング対策になると思います。さらにリスニングは英文を頭から理解していく必要があり、長文読解の速読と同じスキルも必要です。シャドウィングとして長文問題も 積極的に練習すべきです(実は、こちらの方が会話文より簡単です)。結局、私のスコアは何が奏功したのか不明ですが、「しゃべれない英語は聴き取れない」ということで、英語を口に するのがポイントだと思います。
・Reading
特に対策はしませんでしたが、プリンストンのSupreme のコース中の解説が、TOEFL 問題の癖をつかむのに有効でした。例えば、GMAT と違って、必ず文章中に解答があるとか、文章挿入 問題においては、前後の代名詞などの単語が大きなヒントになる、などです。
・TWE
対策としては、プリンストンレビューが監修している対策本で十分にスコアは取れます。ただ事前に公表されている問題について、ブレインストーミングをしておくと良いでしょう。また タイピング練習は必要です。タイピングはAWA で絶対必要なので、TWEでもタイピングをすべきだと思います。私の場合、若干点数にも影響がありそうでした(出来たと思った手書きの 点数があまりよくなかった)。
・TOEFL総括
とにかく諦めないことです。予備校ではTOEFL で一般的に足切り点だと言われているスコア以上とることが目的だというスタイルで教えていますが、留学先でも授業や生活についていける 総合的な英語力を身につけるという気持ちで頑張った方が、いい結果が出ると個人的には思っています。なんだかんだと言って、TOEFL は総合的な英語力が要求されているように感じる からです。
GMAT
GMAT は、MBA 受験において、やはり中心を占めるものだと思います。GMAT の出来は、ビジネススクールでの優秀さとは相関がないという人もいますが、受験において、その点数が 持つ意味はかなり大きいと思います。本来、エッセイ、面接の方が重要だという理想論はありますが、英語での自己表現力(Out put 力)が弱い普通の日本人にとってGMAT での高得点が 志望校合格のための最大のファクターであることは、ほぼ間違いないです。Owen はGMAT をあまり重視せず、人物重視だと言われています。そしてそのおかげで、Visit して上手く自分を アピールできた私が合格したのだと思っています。しかし、そうは言っても、もし私の点数が、上表の12月時点の点数だったら、合格は微妙だったでしょう。
GMAT 受験総括
勉強法
とにかくOG(Official Guide:ETS 発行)に始まり、OG に終わると言って過言じゃないでしょう。結局は、GMAT はETS が決めた特殊なルールの上での試験(ゲームに近い) ですので、ETS の教材で、ETS の解説が載っているOG での勉強が必須です。野球選手のキャッチボールのように絶対欠かせない練習です。これを5回程度、正誤の理由付けをはっきり 考えて、練習すべきです。またPCでの試験対策として、また自分の不得意問題や時間管理の把握を目的として、GMAT KING(OG の問題を利用したPC 上での練習が可能なソフト)の使用も 推奨します。その他Power Prep も有効です。LSAT(ロースクール用試験)やGRE(主にサイエンスの大学院用試験)のOG も有効な練習問題です。特にLSAT のロジック問題はGMAT のCR の ために最適な訓練問題なるでしょう。CR に関しては、なるべく早い時点で、OG をこなされて、LSAT に移行することをお薦めします。
・Verbal
ドメドメの日本人にとって、最大の難関でしょう。特に41問を75分以内に解答するのは、かなり速読の達人じゃない限り、至難の業です。 私は速読力がなかったせいもあり、3回目の受験まで、予備校で習った、1ないし2パッセージをスキップ(ランダムクリック)する手法をとっていました。しかし結果は芳しくなく、噂ではスキップする際に1問当たり2,3秒しか費やさずに 解答すると減点があるということでした。真偽の程は不明ですが、高得点を目指すためには長文のスキップはやめるべきです。そして、スキップしなくても済むような実力、速読力を 付けることを念頭に勉強すべきです。特に最近の傾向として、前半に長文問題が連続して登場することが多いことから、長文問題において短時間で高正答率を得られるように準備すべきです。
・Math
何としても高得点を目指すべきです。そしてできれば満点とれれば最高です。私はGMAT 数学をかなり甘く見ていました。先輩からも「勉強しなくても、理系なら高得点取れる」と言われて いました。しかし、結局は、タイムマネージメントとケアレスミスに泣かされ続け、5回とも高得点寸前に終わってしまいました。37問を75分間で解答するので、1問あたり2分ですが、後半に なると難しい問題が多くなるので、全部解答するには最重要と言われる最初の10問でも、15,6分で解くようにするべきです。本試験は難しくなっている傾向があり、解からない問題が たまにありましたが、時間管理とケアレスミスの撲滅が必須です。多少なりとも真剣にMath を勉強するべきです。
・AWA
プリンストンの授業だけで十分と思われます。テンプレートの利用とエッセイを自分で書くうちについてくる作文力、CR での分析力で十分だと思います。その他、マイスターの テンプレートは優れものとの噂があります。結論としては、まずGMAT の総合点(Verbal +Math )のUp に注力すべきで、AWA にそれほど時間をかけるのはやや疑問です。
・予備校
1) プリンストン
ストラテジーコースを受講しました(7月中旬より。N 先生)。先生によって、多少の当たり外れはありますが、基本を学ぶこのコースでは、そんなに気にすることはないと 思います。その後、プリンストンのAdvanced Practice コース(S 先生)を取りました(11月)。S 先生は悪くはないのですが、天才肌のところがあり、CR の説明に関して、ついていけ ない場面がありました。しかし、質問すれば、授業後でも嫌な顔をせずに教えてくれるので、上手く利用出来れば、いいと思います。彼のいいところはCR を非常に重視している点です。 私は、先生が推奨するLSAT(ロースクール用のテストで、GMAT より、難しいとされる)のロジック問題を自習として練習したおかげで、何とかVerbal の点数が伸びました。
2) イフ外語学院
9月、10月の講義を取りました。ここは、SC の講師が固定されていない点が良くないと思います。SC は結局、各先生の哲学・戦法がいろいろあり、受験生はどれか一つの優れた戦法と 心中するつもりでスキルを身に付けるべきだからです。CR、RC に関しては、有名な学院長の特殊テクニックは最近の本試験ではそれほど有効ではないようです。また常人では理解しに くいのも欠点です。このテクニック、要は英文を早く読めない人用なのです。しかし、留学後も多読・速読はついて廻るわけで、折角の英語スキルアップの機会に、テストのためだけに テクニックに頼るのは、個人的には、お勧めできません。
3) マイスター
噂だけですが、評判はかなりいいみたいです。私も11月分を申し込もうとしましたが、予約が一杯で駄目でした。少人数制でPC を個人に割り当てて授業を行うため、なるべく早く予約を することをお薦めします(授業内容の説明をしっかり聞いて、自分で受講すべきかの判断が必要です)。
Essay
出願に際し、極めて重要なのは言うまでもありません。テストの点数は減点要因となる一方で、エッセイはプラス要因になるものと考えられます。私は、自分で作成するだけの自信が なかったので、以下の予備校の門を叩きました。
・予備校
1) インターフェイス
Aコースという曜日と時間を決めて、毎週強制的に進めて行くコースを取りました。インターフェイスのエッセイは担当が決まったら最後まで変えられません。これは長所でもあり、短所 でもあります。カウンセラーによって個性・スタイル・性格は様々なので、馬が合わないと非常に辛いものがあります。私はL 氏とはあまり馬が合いませんでした。彼はタイプ打ちが 早く、エッセイ作成がどんどん進んでいくため、討論・推敲する暇もなく(GMAT に集中していた)、取り返しのつかない状況になりかけました。私は、3ヶ月ほど経ってから、GMAT の 点数も芳しくないことから、エッセイ重視に戦略を変更したときに、このままではやばいと思い、一からエッセイを書き直すことを決心しました。そして、L 氏には自分で作ったものを スペルや表現チェックだけさせました。最終的には討論の結果、何とか自分の満足の行くエッセイは出来ましたが、非常にストレスフルな時間を過ごしました。結果として、彼のような カウンセラーはこちらがどれだけコントロール出来るかに掛かってきます。
2) エッセイエッジ
これは年末にエッセイを自分で作りなおした際に、L 氏だけでは大量出願に間に合わないと思い利用しました。結論から言えば、費用対効果が高く、一番のお薦めでした。E-mail だけで 行うので顔が見えない不安はありますが、リクエストすればいつも同じ人を担当にすることも可能で、自分のことをある程度わかってもらえます。よって、きめの細かいサービスを受け られるかもしれません。私は2人のEditor に見てもらいましたが、2人目の指導は自分には適切で、好感が持てたのでその後も指名しました。このように今思うとエッセイエッジで十分 だったかと思いますが、英作文の力やエッセイ作成に関するノウハウがない状態でエッセイエッジを利用すると結構苦労するかもしれません。予備校で少し進めて、気に入らなければ エッセイエッジにシフトするというのもいいかも知れません。ちなみに私はレジュメも最初インターフェイス作成のものをレジュメエッジ(エッセイエッジと同じようなE-mail カウンセ リング)にて、変更して完成させました。
3) その他
特に社費の方は、社内ホルダーの力を借りるというのは非常に有効な手段です。また、プリンストンのN 氏は仕事を超えてまで相談に乗っていただきましたが、同様に非常に適切な アドバイス、励ましを頂きました。皆様も困ったときにはN さんに相談してみることをお薦めします。現在、多くの大学が日本人はエッセイ予備校を使っている事実を認識していて、 中には自分でエッセイを書け、と強く要請してくる学校もあります。それは真っ当なことであり、自分のエッセイを自分らしく、後悔のないよう作成するには、主体的にエッセイを 作成するべきです。そしてそうする際には、予備校のカウンセラーよりも、このような人々(上述N 氏は営業の人であり、カウンセラーではない)と相談して、アドバイスをもらうのが ベストかと思います。そして最終的にエッセイエッジで英文チェックなどをしてもらうのがいいでしょう。
推薦状
基本的に2通の場合は職場の上司2名(現在および過去の)、3名の場合はさらに大学の教授のものを作成しました。また、Wait - list 後のアクションとしての追加の推薦状は社長のものを 頂いたこともありました。推薦状は、上司に迷惑をかけないためにも、自分でドラフトを作成したうえで、上司に一読してもらい、内容承認のうえサインをもらう手続きにしました。 私は、予備校で作成したものにサインを頂きました。
推薦状でやっかいなのは、各校別に推薦者に対して聞かれていることが異なることです。しかし各校ごとに丁寧に答えるためにカスタマイズすることは作成者に非常な労力を強いることに なります。よって、どの学校にも同じ内容で、推薦状フォーム(Web 等から印刷したもの)に「Please see attached Letter.」などとタイプ打ちし、レターを別添しました。結果として、 各学校の質問に答えていない推薦状が出来てしまいますので、せめて第一志望校群の学校に対しては、やる気を見せるためにも、質問内容に答えられるような推薦状をまず作成し、他の 学校に使いまわすのがいいかと思います。
出願手続き
私は全てオンラインで出願しましたが、エンバーク以外で学校独自のシステムを持っているところについては、そのシステムを使いましたが、エンバークに統一した方が楽だと思います。 「成績証明書」に関しては、余裕を持って早めに、事前に出身大学の担当事務員と相談することをお薦めします。それによって、発行や封入などのスケジュールがたてやすくなります。
Interview
Owen の場合は合格者はほぼ全員受けていると思います(日本人には例外なし)。このことを考慮して、受験スケジュールを検討すべきです。特に面接の内容は、エッセイの内容と重なり ますので、自分のエッセイの推敲を兼ねる意味でも並行して練習することをお薦めします。予備校を利用するのもいいでしょう(インターフェイス、イフともに適切な指導だったと 思います)。トレーニングするたびに自分の解答パターンが固まってきますし、多少なりとも流暢に話せるようになるからです。
トレーニング法としては、基本的には想定される質問に上手く答えることを目標にして練習することです。私は風呂の中、通勤途中の徒歩中、Campus Visit のための飛行機の中などで 何度も行いましたが、やはりネイティブもしくはMBA ホルダーや同期候補生などと対面式での練習がより効果的です。対面式の練習は恥ずかしさもあり、非常に億劫ですが、これを克服 できれば本番は大分楽になるはずです。受験生仲間とカラオケBox で練習したという人もいました。
一般に想定されている質問に答えるのと通常の英会話は違うといわれていますが、決まったことを何度も話す練習をするうちに通常のスピーキング能力も向上しますので、渡米後の クラス参加のためにもトレーニングを継続的に積むべきです(自戒を込めています)。
また、アドミッションスタッフによる来日面接、Visit 面接、電話面接、卒業生面接など様々な面接パターンがありますが、私は前者二つのパターンをお薦めします。特にOwen に来たい 方はVisit 面接をするべきです(我々在校生が手厚く歓迎できると思います)。
電話面接は相手の表情が読めない、声に集中しづらい、熱意を伝えにくいなどの理由で出来るだけ 避けることをお薦めします。
合格後の感想
今回の受験は予想通りプレッシャーがありました。特にTOEFL、GMAT、エッセイ、出願、面接とその度ごとにプレッシャーを感じました。体重も近年に珍しく、減少するほどでした (これは歓迎すべきことですが)。ただ、受験期間全般に渡っては、英語の勉強、エッセイ作成、面接の準備などプレッシャーとは裏腹に知的好奇心や達成感を満たすこともあって、 意外と苦痛には感じませんでした。やはり、将来への期待の方が強かったのだと思います。特に受験期間中に英語のスキルアップを図れたこと、エッセイなどを通して、将来の自分の キャリアをより具体的に見つめ直せたこと、予備校などで知り合った他社の受験生とのネットワークなど、渡米前にもかかわらず、十分に有意義な時間を過ごせました。皆さんも苦しい 受験期間を視点を変えて、乗り切ってください。
最後になりますが、Owen は協調的な雰囲気が非常に魅力的です。GMAT の点数よりも人物重視で受験生を選考しているため、ランキングの面(GMAT 平均点)では苦戦しているようですが、 逆に日本人にとっては、入り易くていい学校といえるかもしれません。
Vanderbilt 大学は米国内、特に南部では評判が高いため、優秀な学生が集まっているようです。彼らとケースや授業を通して、切磋琢磨して、自分のスキルを磨きたいという方には、 Owen はお薦めです。
プロフィール その4
【留学形態】 社費
【出身業種】 電力
【出身大学】 東北大学(大学院) ⁄ 電子工学
【専攻志望】 Finance
【海外経験】 無し(通算3回の海外旅行(各1週間程度)のみ)、社外英会話レッスン受講経験無し
【英語での職務経験】約2年(海外プロジェクト(但し国内での支援のみで出張経験なし)及び海外クライアントへのプレゼンテーション等)
動機
入社後4年半所属した職場は知力よりも体力勝負という感があったため、大学入試以来完全に英語とは無縁の生活を送っていました。入社後初めて受験したTOEIC は、MBA 留学生 にしてはなんとも似つかわしくない情けない点数でした。それが3年前の夏、突如海外プロジェクトの技術コンサルティングを担う部署に異動となり、英国大学留学経験の ある上司の下で英語のプロジェクトレポート分析・海外出張の手続き・海外のビジネスパートナーへの技術プレゼンテーション実施といった、英語漬けの毎日になりました。当然英語力 のベンチマークであるTOEIC スコアアップは必須となり、配属後約2ヶ月、通勤電車の中+帰宅後明け方まで+週末のほとんどすべてを費やしてテスト勉強を実施、同年秋の社内IP テスト で高スコアをを取得。この間、プロジェクトの評価ミッションの支援業務を担当し、エンジニアであっても、ある特化された領域の技術力のみならず、総合的なマネジメントに関する知識が 必要であることを痛感しました。英語力+マネジメント能力開発=海外留学+MBA 取得という結論に達し、当社の社内留学制度に応募しまして、めでたく候補者として選考されたという わけです。
合格理由
私はwaiting からの繰り上がり合格者です。1月末がdeadline の2nd round にapply しましたが、当初合格発表予定とされていた3月31日になっても合否がonline で掲載されず、 email で問い合わせたところ、その翌日wait list に掲載されたとの連絡を受けました。「思い当たる」原因としては、GMAT のスコアが低いこと、Campus visit を実施せず、かつ telephone interview での受け答えが今ひとつだったことからAdmissions へのインパクトが薄かったこと、また、昨年に比べ多数の日本人合格者を出していたことなどが考えられます
Wait list 掲載の連絡を受けてからの対応として、私は追加合格の通知が来るまでの約1ヶ月強の間、週1回の割合でDirector of Admissions のTodd Reale 氏宛に、A4で1~2ページ分 程度のadditional essay をemail で送付し続け、出願以降の業務上のマネジメント経験やリーダーシップ、チームワークに対する貢献、自分の2年前の職務上のバックグラウンドと英語 レベルから出願時のGMAT スコアを取得するまでがいかに短期間であり、さらに良いスコアを取得できるポテンシャルも十分あるということをアピールしました。更に、4月下旬にイギリスの Manchester Business School から合格通知をいただいていたこともあり、合格の1週間前には、「MBS への入学意思表明書提出期限の都合上、5月8日までに合格通知をもらえない場合は、 wait list からはずしてほしい」と再度Reale 氏にemail を送付しました。その結果、私の希望通り、5月8日にReale 氏から返信があり、めでたく合格通知をいただきました。
受験勉強
私がまともに受験勉強を開始したのは、2002年の正月明けからです。予備校としては、今はもうありませんが、水道橋にあったFirst & Company という小規模校に通いました。 (講義を受講したのはTOEFL:3~8月、GMAT:6月~11月)廃業してしまった予備校について述べてもこの体験記を読む皆さんには、参考にならないため、あまり詳しくは記載しませんが、 この学校は授業料が良心的であったこと、及び1クラスあたりの受講者が多くても十数人程度であり、講師の方に質問しやすいこと、これまた結果的にコストに関係してくるかも しれませんが、Essay 対策で一度受講料を支払うと、全ての出願校の合否が判明するまで無制限でカウンセリングをしてもらえることなどが良かったと思います。
TOEFL
・Listening
このパートを克服するのには、かなり時間を要しました。2002年の3月に第一回目の試験を受けてから、10月に打ち止めを決意するまでの間、スコアが伸び悩んでいました。 この間の勉強としては、予備校で週3回、1コマ120分の授業を受け(毎回TOEFL の過去問やそれをmodify した問題をPBT と同じようなテスト形式で解き、終了後、今度は先ほど解いた問題 のスクリプトでキーセンテンスの部分が空欄になっているものを配布され、Part A のShort conversation では問題を1問ずつ再度テープで流し、講師が各受講生を順番に指名して回答 させる、Part B 及びPart C では先ほどのスクリプトを小分けにしてテープで流したもののディクテーションをしました。それに加えて問題にも答えます)それをテープに録音して、 帰宅後再度問題を解きなおすというトレーニングを9月まで6ヶ月間行いました。これに加え、ETS のTOEFL Practice Test Vol.1及び2のListening の問題を2回繰返し解きました。また、 POWERPREP Software: Preparation for the Computer - based TOEFL Test は、毎月テストを受験する前日に2回ずつ解きました。その他市販の教材は、特に使用しませんでした。
・Structure
このパートはTOEIC 対策の学習である程度下地ができていたこともあり、TOEFL 初受験時からある程度のスコアが出たので、当初は数ヶ月の学習で十分満点が取れるとたかを くくっていました。実際、予備校の授業でも毎回過去のPBT から抽出した問題で演習を重ねましたが、常に90%以上の正解率を保っていたため、結構自信がありました。しかし、ふたを 開けてみると、本番でも常に2~3問程度自分の回答に自信のもてない問題があり、結果もスコアがほぼ伸びず、最後まで満点は取れませんでした。その他の教材としては、 やはりETS のTOEFL Practice Test Vol.1及び2を繰返し解きました。過去問の演習を含めて、結局ETS の教材のみに終始したという感じです。ただし、補足として、予備校で解いた問題に ついては、講師による解説の中で、TOEFL で出題されている定番の構文を何度も板書させられたため、ある程度の頻出構文については自然に身につきました。
・Reading
Listening、Structure と同様で、ETS の教材以外は基本的に手をつけませんでした。予備校でも、毎回テスト形式で60分に大問4問、合計44問の問題を毎回解いており、本番よりも短時間 で問題を解くトレーニングをしたため、本番の試験では、毎回5~10分程度見直しの時間を確保できるようになりました。また、Vocabulary building としては、過去問を解いていて わからなかったものを単語帳にまとめ、暗記する他、あまり数は増えませんでしたが、CBT 会場でわからなかった単語を後で思い出して、これも単語帳に書き留めるという方法で対処 しました。市販のVocabulary building 対応の本は、CD音声付や、Listening のPart B, C を意識したテーマ別の音声CD 付きの物など、試行錯誤で数冊購入したものの、どれも最後まで 続きませんでした。
・TWE
TWE 対策としては、TOEFL のInformation Bulletin の巻末に掲載されていた出題TOPICS を見て、典型的な4パターン(Agree ⁄ Disagree問題、Preference 問題、Explanation 問題、問題) について数問時間を計りながら演習、予備校で月1回のTWE の授業で2問分の演習をし、帰宅後模範解答を書写し、使えそうな言い回しのストックを増やしていきました。また、この他に Barron's How to Prepare for the Computer-Based Toefl Essay: Test of English As a Foreign Language (Barron's How to Prepare for the Computer-Based Toefl Essay )で、過去 の出題TOPICS についての模範解答を読み、これも上記の4パターンに分類される問題を5問程度ずつ自分で何回か書き写し、使えそうな言い回しを頭に入れました。
GMAT
基本的には予備校での演習及びOfficial Guide の演習のみで対処しました。
・Sentence Correction
予備校では公開が許可されていた時代の過去問を演習しました。帰宅後は1問ずつ問題文を切り取り、ノートにスクラップし、講師の説明のノートをとってきたものを自分の言葉でまとめ なおし、間違った問題については再度解きなおしました。演習量としてはOfficial Guide に掲載されている問題数+予備校での演習で約800問及びPower Prep 2回分です。しかし、 Official Guide の解説は、あくまでアメリカ人を意識しているからか、unidiomatic という一言で切り捨てられている選択肢がかなり多く、納得のいく説明がないのが難点でした。 予備校で解いた過去問は、当然のことながらOfficial Guide の問題とかぶるものもかなりあったため、納得のいかない解説については予備校の講師に質問して解決しました。
・Critical Reasoning
予備校では1回当たり8問の過去問を宿題で解いてくるように指示されていたため、時間を計りながら毎回宿題をこなしていきました。恥ずかしながらはじめのうちは1問を解くのに10分 以上かかり、それでも正解が得られないものもありました。しかし、このような演習で約100題程度、典型的な問題パターン1)Weaken 問題、2)Strengthen 問題、3)Infer 問題、 4)Explanation (Paradox )問題、5)Logical 問題、6)Analogy 問題、7)Conclusion 問題などの解き方のポイントを学習し、最終的には1問1分30秒から2分程度で解けるようになりました。 Official Guide の演習は全2百数十問あるうち、全ては解き終わらず8割程度自分で解いた後、最後の試験にいたりました。
・Reading
これもひたすら演習で問題を解いていくという方法でしたが、最後まで有効な学習方法は見つからず、毎回4問のReading 大問が出題されるうち、2問は捨て、2問はまじめに考えるという やり方をしていました。私の通った予備校では、講師もReading については日本人は得点しにくいパートなので、全ての問題をまじめに解くのではなく、最初の方で出てくるReading に ついては多少時間をかけても慎重に解くべきだが、後半で出てくるものについては、より得点しやすいSC やCR に極力時間をさけるようにすべきという見解でした。近頃は逆にReading を 「捨ててはいけない」というStrategy もあるらしいのですが、私がそれを知ったのはOwen の合格が決まって会社の留学予定者と飲み会の席で話をする中で初めて知りました。
・Quantitative
ここは日本人にとっては満点近くとらないと致命的とされるものでした。私は理系出身であったため、当初高校の数学程度のレベルと聞いていたこともあり、簡単に 満点が取れると考えていましたが、いざやってみると、英語理解能力の問題と多少の引っ掛けがあることから、はじめのうちは思いのほか点数が伸びず、8月に受験した初めてのGMAT では、理系出身者としてはとても大きな声でいえないような悲惨なスコアでスタートしました。その後4回の試験でも全て49点でした。演習方法はOfficial Guide で過去問を 解きまくることと、いかに各問題の計算時間を短縮するかということに終始しました。個人的印象としては、本番の問題の方がOfficial Guide の問題よりも難易度が高いような気がしま した。しかし、GMAC が言っているように、全ての問題がスコアに影響するとは限らない(つまりトライアルの問題もある)ため、実際どの問題を間違ったために失点したのかはわかりまん。
・AWA
予備校で月1回、2問のIssue、Argument のテストを4回、及びGMAC のHP で過去に出題されたTOPICS をIssue とArgument について10問程度ずつ演習しました。Argument についてはCR の 問題を解く要領で回答が作れるので、ある程度決まった言い回しを覚えておき、問題ごとに違うquestionable assumption についての言及をそのフレームに組み込むということで、 比較的容易に回答することができました。Issue, Argument のいずれについても、あらかじめ「この問題が出題されたら、こんなことを書く」というポイントをある程度の数の問題に ついてまとめておけば、試験会場で1から考えるよりも容易に回答が作れるというのはわかっていたのですが、どうしても他のパートSC, CR, QT にかける時間の関係からまとまった準備が できず、最後まであまり良いスコアは得られませんでした。
Essay
予備校のカウンセリングで乗り切りました。まずあらかじめOwen のOnline apply のHP でEssay questions の確認し、カウンセラーの先生と分析を行いました。次に日本語でquestions に 対する回答をつくり、2~3回の添削を受け、まずは日本語版を完成させました。その後、英語版のドラフトを作り、再度カウンセリングを行います。これをやはり2~3回繰り返し、ある 程度言いたいことを書きつくした段階でネイティブチェッカーへ原稿を送り、再度添削を受けました。これを1回。添削後の文章を自分でチェックし、当初述べたかったことが欠落して いないか、ニュアンスが変わっていないかなどを確認し、問題がないのを確認して完成させました。
Interview
予備校でInterview class に申し込み、1回当たり60分のInterview の練習を3回実施しました。私の場合、telephone interview でしたので、Admissions のinterviewer が聞いてくるで あろう質問事項について、あらかじめ答えをまとめておき、なるべく原稿を読んでいると思われないように繰返し読み返して暗記するようにしました。3回の練習では当然の事ながら スムーズな受け答えができるようにはなりませんが、しいて言えば、他校の面接(telephone interview 5回)をやっているうちに、多少は雰囲気に慣れておどおどしなくなったという のが改善点といったところでしょうか。Owen のInterview では、とても回答を思いつかないような捻くれた質問はされませんでした。自分は他の受験者に比べて何がユニークなのか、 入学後どのような貢献ができるか、Short - term、Long - term goal は何かを明確に伝えることができるというのが最低限の条件だと思います。
合格後の感想
Listening で苦労したことから、当初より予想してはいましたが、やはり講義の英語のスピードについていくのは非常に辛いです。更に問題なのが、グループワークでアメリカ人学生 と対等にディスカッションができないということです。議論が白熱してくると、通常わかりにくい英語が更にスピードアップもしますので、完全に取り残されてしまうこともあります。 そのような時には、ためらうことなく議論にストップをかける勇気も必要です。(半分以上自分に対して言っているようなものですが・・・)何も言わなければ、彼らは「こいつも 分かってるんだろう」と解釈されて、後になって「じゃ、今回はお前がreport のwrite - up を頼むよ!」なんてことにもなりかねません。
また、言葉の問題と同様に辛いのが、とにかく「時間がない!」ということです。Owen は、金曜日は授業がなく、更に私の場合、木曜日の授業も午前中で終わってしまうため、知らない 人からすれば、「Owen って、週休3.5日もあるのか!結構余裕あるんだなぁ」と " 間違った " イメージを持たれてしまいがちです。しかし、この3.5日の休みがないと、授業の予習+ グループワーク+宿題をこなすのは私のような英語力に問題がある日本人にとっては不可能と言っても過言ではありません。各教科の予習は、通常教科書20~30ページ程度、グループ ワークはメンバーの質にもよりますが、ひとつのcase について数回行われることもあり、宿題の量も半端ではありません。金・土・日全て使って、辛うじて宿題を片付けられるという のが正直なところです。それでも教科書の予習が完全にできるほどの余裕はありません。このような現実に直面して、いかにノルマをうまくスケジューリングするか、グループ ミーティングを効率良く短時間で終わらせるか、睡眠時間を確保するかというのがOwen での生活をより快適に、有意義にするのにはcritical な問題であると感じています。
反面、small community ということもあり、非常にフレンドリーな雰囲気で勉強ができること、クラスが比較的少人数構成であり、質問がしやすい雰囲気であること、各教授も学生の 理解を助けるために非常に協力的であることが良い点だと思います。
最後になりますが、TOEFL、GMAT、Essay 作り、Interview というような、時間とプレッシャーとの戦いが続き、大変辛い時期とは思いますが、今経験している苦労は、合格後もさまざま な形で役に立つものです。是非「受験のため」という狭い発想ではなく、「自分の習得したい知識とスキルを効果的に吸収するための訓練をしているのだ」というpositive な考えで受験 を乗り切っていただければと思います。
では、皆さんのご健闘をお祈りいたします。
プロフィール その5
【留学形態】 社費
【出身業種】 金融
【出身大学】 慶応 ⁄ 経済
【専攻志望】 Finance ⁄ Accounting
【海外経験】 幼少時:英国に7年、入社5年目:スイス等に約1年
動機
支店の法人営業を通じてRM, Debt Finance の難しさを感じていましたが、その後、スイスにてEquity Finance、日本にてM & A業務に関わっていくにつれて、Finance, Accounting, プロジェクトを成功させるためのGeneral Management Skill やNegotiation Skill が自分には足りないことを痛感し、MBA取得を目指しました。
僕の志望校選定条件は、
1. ファイナンスに強く
2. 少人数(Equity Finance やM & A 業務と同じく、緊密な雰囲気を僕は好んでいたため)
であり、Owen 入学を目指しました。
合格理由
僕はWaiting から合格になりました。低GMAT ながら合格できたのは、
1. 現日本人2年生からプッシュしていただいたこと
2. 1月の面接時にアドミッションのChristie から、A) 職歴、B) ユニークな個性、C) 会話力、を評価してもらったこと
3. Waiting になってからキャンパスビジットしたこと
が要因だと思っております。
Waiting になった後は、Christie とメールのやりとりを何回か行いましたが、常に彼女は「Waiting になったのが信じられないけど、大丈夫だから心配しないで」と励ましのメールを 返信してくれました。会社への報告の関係もあり、4月の初旬にCampus visit を行ったのですが、アドミッションのTodd との面接では、色々な話で盛り上がり、最後に「僕一人では決断 はできないんだが、君のVerbal スコアでも活躍している留学生はいっぱいいる。期待されると困るんだが、近々連絡するよ」というコメントを頂いたのを覚えております。面接後は、 ファイナンスの授業に参加して(80年代のAT & Tのファイナンス形態についてのケース、面白かった!)、キャリアマネジメントセンター(CMC )のセッションに出席してキャンパス ビジットのスケジュールが終了したのですが、最後にChristie から「土産がある」と彼女の個室に呼ばれて、僕の名前が印刷してある、合格セットをいただくというドラマがありました。 こういう経緯があって、Owen 合格後、他にWaiting になっていた大学や合格した大学を全て辞退し、今現在、Owen での勉強とナッシュビルでの生活を楽しんでいます。
受験勉強
TOEFL
添付CD - ROM を中心に解きました。スコアがすぐでたので、受験をやめました。参考になりません。
GMAT
これも参考になりません。Verbal がよければ、Math が悪かったり、とうまくいかず、全体のスコアが伸びませんでした。予備校に通えば、SC などは強くなると思いますが、Verbal の10問のうち8問 ぐらいがReading であることを考えれば、やはり語彙力の強化が必須なんだろうなあ、と、高校・大学時代に英語の勉強を自分を悔やんでおります。ただ、僕が合格したように、GMAT が 全てでないのも事実です。面接やエッセイで十分にカバーできる可能性もあります。
Essay & Interview
エッセイや面接では、(どの大学もそうですが)、何故その大学に行きたいのかを明確にする必要があります。Equity Finance やM & A に関わっていた自分としては、Finance も当然ながら、 法律の重要性も痛感しており、当校とLaw School のFinance 系(M & A, Equity Market 関連)の合同授業に魅力を感じていたことを率直に述べ、また、スイスにて、スイス人・ドイツ人・ フランス人・アジア人混成の小さなチームで、日本のお客様のCB 発行を成功させたことをアピールし、自分の国際性を強調しました。 面接では、(仕事上、会社の役員にプレゼンテーション する機会が多かったためか)、どんな場面でも機転を利かして、オーバー気味(自信たっぷりに)に受け答えていたのを思います。(電話でも)ジェスチャーやトーンの強弱を加えながら、 オーバー気味に自分を売り込むべきだと思います。
合格後の感想
勉強は大変ですが、今までの仕事の厳しさ(時限性や収益貢献など)を考えれば、とことん勉強できる環境には本当にありがたく感謝してしまうこの頃です。
Owen の魅力は、キャンパスビジットで体感するのが一番だと思います。もちろん、CD - ROM やこのサイトからも魅力について十分情報が得られるとは思いますが、やはりダイナミック かつ緊密な授業に参加し、在校生と話すのが一番ではないでしょうか(今年の1年生の殆どがビジットして進学を決めています)。仕事をしながらビジットするのは難しいと思いますが、 2日ぐらい休ませてもらって是非Owen へ来て見て下さい。きっと、有意義かつドラマティックなものになるのではないか、と信じております。
それではキャンパスでお会いしましょう!
プロフィール その6
【留学形態】 私費
【出身業種】 金融(保険)
【出身大学】 慶応 ⁄ 経済
【専攻志望】 HOP (Human Organizational Performance ) ⁄ Finance
動機
入社して、営業を4年半しているうちに「あー、こんなことしていると、この会社でしか通用しない人間になっちまうなあ」とぼんやり考え始め、英語なんかを少しずつ勉強したりして いるうちに、「MBA 」っていいかも、と思い始めました。ただし、その時は英語の勉強をする理由付けみたいな感じで本気では考えていませんでした。
その後、会社が合併が決定となると同時に人事部へ異動。合併作業に従事していく中で、自分のビジネス全体(会社全体)を捉える力の無さを感じたことが、大きな引き金となり、MBA への 気持ちが強くなりました。あと、「会社に全て人生が決められるより、自分で道を切り開きたいな」とか、「一生のうち、一度くらい海外で自分を追い込んでみよう」みたいな感覚も、 退社を決意させる大きな要因でした。
合格理由
「私費」「ドメ」「MBA っぽくない経歴」という三重苦の中で、どうして私が奨学金まで頂いて合格したのかは、学校に来るまでは不明でした。学校で面接官と話したとき、インタビュー の時、過去の仕事の話についてのストーリーが気に入ったとのこと。あと実際には、GMAT の点数がそこそこだったのもプラスだったのだと思います。
受験勉強
TOEFL
予備校を全く使わず、独学でやりました。
Listening は苦労しましたが、会社の行き帰り、とにかくMD を聞きまくりました。途中でMD Player が壊れたため、Repeat 機能のあるものにしたところ、これがヒット。聞き取れなかった 部分を何十回も聞き直していくうちに、少しずつ力がついていくのがわかりました。あと、効果があったのかは不明なのですが、CD をコンピューターに落として、それを倍速で再生する ソフトで聞く、という訓練もしました。これをすると、TOEFL がゆっくりに聞こえるので、気持ちに余裕がでます。ちょっとマニアックなやり方ですが。
文法は2冊の参考書と、ETS の教材をやっただけです。
以前からTime やBusiness Week を読むようにしていたので、Reading は苦労しませんでした。
Writing は全くコツがつかめませんでしたが、マグレで、他のスコアが揃ったので助かったというのが実情です。一応、テンプレートだけは使いました。
GMAT
GMAT は2度と受けたくない試験です。
数学は、一応International Math Academy の教材を使用しましたが、語彙をチェックしたら、あとは試験でいかにミスを少なくするか、問題をきちんと読み取るかだけしか考えていませんでした。
Verbal については予備校のヘビーユーザーと成り下がりました。Kaplan とPrinceton Review を使用。前者では、V という講師のCR の説明がすごくよく、CR は過去問を解くと8割 - 9割は正 解するようになりました。Princeton では、有名なN 氏の講義を受け、6割程度の正解率が7割5分に。その後練習問題をやり8割程度まで上がりました。(正解率は全て初見です)一番良いと思ったのは、 Official Guide をやった後、きちんと回答を読み込むことで、あの独特な論理展開に自分を(いやいやながら)なれさせることができたことです。
RC はやっても無駄だということで、ほとんど対策をしませんでした。CR と同じような戦略でやりました。
予備校については、それぞれ相性があると思います。しかし、あまり極論に走る予備校(例:後半二つのRC は全部ランダムクリックだ!等)については、信用しないほうがいいと、 個人的には思います。
Essay
一応、四谷にある、ネットで有名なEssay 専門の学校に行ってみたのですが、結局表現を直すだけしかしていないことが判明。途中からもうどうでも良くなり、ほとんど自分で仕上げ、 Native Check だけをしてもらい提出。
Essay の予備校については色々と意見があるとは思いますが、効果については、個人的にはあまり期待しない方がいいと思います。(例外もあるのでしょうが)色々とMBA の受験仲間と 話していると、ひどい話を沢山聞きました。とある有名校で、メールでEssay を送ったところ、「More Specific 」とだけ書かれたメールが送られて、それで2万円以上請求された、 という話もあります。
Interview
Job Interview のトレーニングなんかを専門にやっている、近所のNative のおっさんと練習。聞かれそうなことをリストアップして、それに対する回答を丸暗記。
でも、後から聞いたら、Owen の面接官は、私がアドリブで必死になって話している部分が気に入ったことを聞きました。
ある程度の訓練は必要だと思いますが、あまり変に型にはまらないほうがいいと思います。
合格後の感想
やはり、超ドメドメのため英語には非常に苦労しています。ただ、非常に助かっているのは、こっちが必死になって話すと、授業中であろうとグループミーティング中であろうと、 「こいつは何が言いたいんだ?」という感じで、一生懸命聞いてくれることです。
「どういう学校に入りたいのか?」ということを考えた時、学生の気質というのは非常に重要な要素だと思います。しかし、このような情報は非常に少ないのが現状です。私も受験中は、 学校選びはほとんどランキングと自分のスコアだけで判断していました。しかし日本人がMBA 留学するにあたって、どんな学校がいいのか、という点については、ランキングだけでは 判断できないなと、痛感しています。その点、生活費が比較的安く、奨学金が結果的にもらえ、フレンドリーな環境のOwen に来れたことは、結果論ですが、非常に幸運だったと思います。
最後になりますが受験中の皆様は本当に不安で大変だと思いますが、是非良い結果を残せるようがんばって下さい。
来年、新しい日本人の学生と数多くお会いできるのを楽しみにしています。
プロフィール その7
【留学形態】 私費
【出身業種】 出版
【出身大学】 慶応 ⁄ 総合政策
【専攻志望】 Marketing
【海外経験】 アメリカ合衆国(幼少期に2年半)、ポルトガル(中学・高校時に4年間)
動機
出版社の編集者として読者やメーカーにもっとも近い立場にいて情報を得ることができるにもかかわらず、きちんとニーズをくみ取って誌面に活用できていない、マーケットをちゃんと 理解できていないと感じ、マーケティングについてきちんと勉強したいと思ったことがきっかけです。働くうちに、そもそも「ビジネス」とはどういうものなのかをちっとも分かって いないなと感じていたので、どうせなら広い世界で色々なビジネスについて見てみたいと思い、米国のMBA を目指しました。また、他の業界で活躍している友人と比べて、出版という ちょっと特殊な世界でぬるま湯につかっていてはいけない、という危機感を持ったことも要因の1つです。
とはいえ、実際には受験年の7月に会社で異動の話が出たため、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで会社を辞め、ほとんど勢いだけで受験を決意しました。
合格理由
直接アドミッションに聞いたわけではありませんが、私は「多様性」の最たる例ではないかと思います。「出版業界(MBA らしくない)」「帰国子女(国際感覚?、外国語が一応話せる)」 「日本人女性」といった要素をアプリケーションでプラスの方向にアピールできたことが、合格に加えて奨学金までいただけた要因ではないでしょうか。
テストの点や仕事の業績といった1つひとつのアイテムよりも、とにかく自分自身のストーリーを売り込んだという感じです。MBA とは無縁の経歴ながらも、自分の価値観と過去・現在の 自分自身、将来やりたいことがどのようにMBA とつながるのかがストーリーとしてアドミッションが理解しやすかった、また自分が関わりたい仕事や業界に対する愛や熱意が伝わったので はないかと思います。エッセイのテーマが、キャリアプラン、自分の関わる業界について、それから異文化体験についてと、自分の特徴を出しやすいテーマだったことも幸いしました。 そのせいか、こちらに来てアドミッションと話した際に、私がエッセイで書いたキャリアプランの細かいところまで覚えており、とても驚いたことがあります。
また、キャンパスビジットしたことや、知り合いの日本人在校生にいただいた情報、卒業生を紹介していただいて伺ったお話などをエッセイに入れることができたのもプラスになったと 思います。
受験勉強
TOEFL
どうせ足切り程度としてしか見られないだろうと甘く見ていたため、9月に一度受験しただけで終わりにしました。勉強に使った教材はOfficial Guide のみです。
学生時代に何度か受けたことがあったのに加えてリスニングが得意だったため、1週間ほど集中してをひと通り勉強し、問題を何度か繰り返した程度です。Writing は、あらかじめ イントロと終わりの部分のテンプレートめいたものを暗記しておいて、テーマにあわせて真ん中を変えるという戦法をとりました。
GMAT
Official Guide で独学したほかに、プリンストンレビューで中山先生の9週間のコースを受けました。10月に初めて受験し、その後予備校に行きはじめてから2ヵ月後にスコアメイクすることができました。
予備校では、独学ではまったく歯が立たなかったSC やCR のポイントを効率的に教えてもらうことができ、私にとっては非常に有益でした。SC は問題を見た瞬間にポイントが分かるように 頭に叩き込みました。CR については、最初は答えに納得できるものもあればさっぱり分からないものがあったりとムラがありましたが、予備校でロジックで解く方法を習った後は正解率 が上がったように思います。Reading はまったく勉強せず、AWA もOfficial Guide の模範解答を見てテンプレートを頭に入れておいたくらいです。
Essay
プリンストンレビューのネイティブカウンセラーに内容や語彙をチェックしてもらいました。テーマがあっても最初は何をどう書いてよいか分からず、何を伝えたいのかをもう一度考えろ と言われるなど、最初のドラフトは全然ダメでした。自分自身の中できちんと整理がつき、ある程度の形ができるまで1つのエッセイを数回にわたって見てもらい、その後は主に言葉の 使い方や構成のチェックです。
私の場合、文法など細かい部分の直しよりも、自分の実績を具体的に分かりやすくアピールし、それがMBA にどうつながるのかをきちんと説明できているかどうかを他人の目でチェック してもらえたのはよかったです。また、同じ目的でMBA ホルダーの女性数人にも内容をチェックしてもらいました。ただ、ある点でカウンセラーと正反対のことを言われたことがあり、 対応に困ったこともありました。
Interview
プリンストンレビューの別のカウンセラーに一度だけ模擬面接をしてもらいました。過去に聞かれた内容を知り合いの在校生に教えてもらい、それをカウンセラーに渡して聞いてもらいました。 業界に関して意外な質問をされたり、どうしても控えめな表現になってしまう点を注意されたりと、そこそこよい練習になったと思います。また、逆にもっとも楽しそうに話していた 話題を指摘され、必ず本番でその話を入れるようにアドバイスされたのは役に立ちました。
本番のインタビューは、アドミッションがフォーラム参加のために1月に来日した際に受けました。当日はリラックスするように心がけた以外は特に何も考えませんでしたが、予期せぬ 質問をされたときには正直に「ちょっと考えさせてください」といって時間をちょっととるようにしました。
合格後の感想
授業が始まってまず痛感したのが、もっと予習してくればよかったということです。当然ながら、MBA とは縁のない経歴であることは勉強ができない理由にはならず、理解するまでに 人の5倍くらいの時間をかけながら勉強しています。普段は課題をこなすのがせいいっぱいなのに加えて、私費の場合は入学直後から就職活動にも時間を割かなければならないため、 中々予習まで手が回らないのが現状です。グループワークや授業のディスカッションでも、アメリカ人のスピードについていくのは大変です。ただ、クラスメートは皆フレンドリーで、 分からない点を聞くと時間を割いて教えてくれるので助かっています。また、みんなの勉強に対する熱意には驚いており、非常に刺激になります。
Owen は少人数でとてもアットホームな学校で、入学前に聞いていた通りであるというのが感想です。クラスメートだけでなく、教授も学生のために多くの時間を取ってくれ、また2年生も 特に就職活動などの面で非常に親身になってアドバイスしてくれます。授業の内容やシステムだけでなく、みんなで学校を盛り上げていこうという雰囲気がとても気に入っています。
プロフィール その8
【留学形態】 私費
【出身業種】 製薬会社
【専攻志望】 Finance
動機
外資の会社に入社後、Human Resources 部門で2年勤務、Financial Planning & Analysis 部門で8年勤務しました。さまざまなプロジェクトや日々の職務を通して、知識不足を痛感 したこと、また、短期間で3度の昇進をしマネージするスタッフの数が増え、マネージメントに必要な知識や技術を習得するため、以前から興味のあったMBA を目指すのは今しかないと 思い決断しました。
受験勉強
TOEFL
とりえあず受けてみたらある程度の点数が出たので勉強はしていません。
GMAT
Math は用語を覚ました。Verbal は勉強を始めた当初、パターン毎の理解をしていたなかった為、わかっているつもりで模試を受けたらぜんぜんダメでした。その後パターン毎の勉強に 変え、点数を上げることができました。
Essay
仕事でさまざまなプロジェクトを任されたことで、エッセイの内容を充実させることができたと思います。内容は誰かに読んでもらって、説得力のある文章にする事がコツだと思います。 日本語がネイティブな私たちには難しいと思いますが、単語ひとつ言い回しひとつでかなりよい表現になり、伝えたい内容がよりよく伝わると思います。多分文法には誤りがあったと 思いますが、内容を重視しました。自分ではユニークでない経験と思っていても、他の人から見ると貴重な経験であったりすることがあるので、エッセイに関しては人の意見を聞くことが 大切だと思います。
その他
勤務先が外資系であった為、毎日英語を使っていた事、および時間があるときにはアメリカドラマを見ていた事がTOEFL 等の勉強の代わりになったのでは?と思います。
推薦書も外資系であったことを活かして、外人に書いてもらいました。外人たちは推薦書も書きなれているので、なんて事ないことをとてもすばらしく書いてくれました。ただ、私の 元上司はすでにアメリカに帰国していたため、休暇中に連絡がとれず、危うく推薦書が間に合わなくなるところでした。
少し先の話になりますが、私費留学の人は、渡米前にある程度将来の就職先に的を絞ってリサーチをしておいた方がよいかもしれません。授業が始まって、同時進行で就職活動も始まります。