Class of 2018 企業派遣6名
プロフィール その1
【留学形態】企業派遣
【出身業種】製造業(鉄鋼会社)
【専攻志望】Strategy ⁄ Operation
【海外経験】社費による短期語学派遣経験あり(オーストラリアで3か月)
【キャンパスビジット】あり(2015年11月、2016年2月)
動機
鉄鋼会社の原料調達部門で業務に従事する中で数々の課題に遭遇しましたが、一方でそれを打ち破るための解決策が自分の中で構築できなかったことが一番の理由です。自分に足りない知識を得るのはもちろんのこと、既存の枠組みに捉われない考え方を習得することで、自分にとって、ひいては社にとって何らかのブレイクスルーを得られるのではないか、そう考えMBA留学を決意しました。
勉強方法
本当に苦労しました。あまり思い出したくありませんが、社費留学が正式に決まったのが3月で、4月からアゴスに通って勉強しました。日々英語を使う部署に所属していましたが受験に必要な英語力を身に着けるのは並大抵のことではないと実感しました。最終的なスコアは「・・・」ですので、下記あまり参考にならないかもしれませんが、ひとつの経験談として読んで頂ければ幸いです。
TOEFL
アゴスの授業をベースに対策しましたが、結局予備校に通おうが通うまいが、そして通うとしてもおそらくどの予備校に通おうが、テクニックで乗り切れるものではないというのが最終的な私の感想です。結局は日々の積み重ねと語彙力が一番物を言うな、と今は思います。MBA受験は限られた時間の中で対策する方がほとんどでしょうから、得意なセクションとそうでないセクションで軽重をつけた勉強をするのが一番良いのだと思います。たとえば私の場合は、ReadingやWritingについては毎日やらなくても(もっと言えば一週間まったく勉強しなくても)点数が大幅に下落するということは経験しませんでしたが、ListeningやSpeakingは少しさぼるとすぐに点数が落ちました(反省)。ListeningとSpeakingはどちらも「他人と会話するときに必要となるスキル」ですので、日本にいて日本人と話している時間が長い人には、絶対的な時間を確保することが必要なんだと思います(=だから毎日やらないといけない)。 あと一つTOEFLで注意しなければいけないと思うのは、Official教材と実際の試験の難易度に差がありすぎることです。Official Guideより本番の方がはるかに難しいと思います。Practice Onlineの方が本番に近いと思いますし、何より一番良いのは本番を受けまくることです。受験費用もかなりのものになりますが、緊張状態に慣れることも含め、やはり本番を受けるのが最良の近道なのだと思います(たまたまでも良い点が出ればラッキーですしね)。私は結果として本番を14回、Practice Onlineを5回受けました。Practice Onlineに手を出したのが9月と結構遅かったのですが、もっと早くからやっておけばよかったと少し後悔しています。
・Reading
最初のうちはアゴスで習ったテクニックに走りましたが、なかなか点数が伸びず。結局は語彙力不足でした。語彙力に一定の目途がついて以降は点数が安定したように思います。単語問題が多かったと記憶しているので、そこでミスしないだけで高得点ゾーンに到達できる気がします。単語帳は「TOEFL TEST究極単語(きわめたん)5000」を使いました。読解教材で使ったのは基本的にはアゴス教材とPractice Onlineのみです。
・Listening
一番苦労しました。社の業務でも使うスキルのため、そこまでの苦手意識はなかったのですが、これも結局は語彙力と関係する部分が大きかったように思います。会社では特定の分野の語彙ばかり使っていたので、広範囲の語彙が要求されるTOEFLでは、わからない単語に遭遇するたびに思考が停止してそのあとの部分が聞けない、思い出せない、というようなジレンマにはまり続けた気がします。あとはTopic Familiarityが物を言う部分もあるように思います。興味のないことを話されると、英語だろうが日本語だろうがしんどいですからね・・・あらかじめ予備知識を入れておくのは有効かもしれません(TOEFLでよく出るトピックは何回も受けていれば自然とわかってきます。この点からもPractice Onlineや本番を多く受験することを勧めます)。英語を聞くということそのものは、アゴスの教材に加え、BBCニュースなどを聞いて慣れるようにしていました。
・Speaking
初めのうちはアゴスのテンプレートを基にいろいろと言葉を並べて何とかごまかしていたのですが、限界がありました。15秒とか30秒で考えて45秒とか60秒で話すって、日本語でも難しいです。突然出されたお題で。大喜利みたいなもんですね。レアジョブ(フィリピン人とのオンライン英会話)を開始してから徐々に話せるようになっていったと思います。個人差があるとは思いますが、「話さなければいけない環境に身を置く」ことで自然と伸びていくセクションではないかと思います(とはいえ純ドメの私にはやっぱり過酷でした)。大きめの声(ちょっと目立つぐらい大きい声)で話したときに点数が良かった気がします。
・Writing
アゴスのテンプレートが爆発的な効力を発したセクションでした(特にIntegrated Part)。テンプレートのおかげで点数が出るようになったのを良いことに、一時期どんなテンプレートが一番良いのか、という研究に時間を使ったりもしましたが、あまり意味が無かったです。テンプレートの一番のメリットはTOEFL Writingにおける思考パターンが自然と身につくことだと思います。型さえ決まればあとはコンテンツで勝負が決まる世界ですので、Listeningでの聞き漏らしがないようにすれば、点数は自然とついてくると思います。なお、Independent Partはどんな問題が出題されるかわかりませんので、英語で書くことそのものに慣れるしかないのかな、と思います。想定問題を作ってそれに対してネタを仕込みまくる、というツワモノもいるように聞きますが、私にはそれをするのが時間的に現実的ではありませんでした(ListeningやSpeakingに時間を割きたかったので)。
GMAT
時間を掛ければ掛けただけ点数が上がるという試験でもないような・・・というのが正直な感想です。エッセイにしっかりと時間を割きたかったこともあり、12月に受けた3回目受験分を出願スコアとしました(1月に4回目を受けたのですが、3回目のスコアを更新できなかったため)。個人差があろうかと思いますが、私のような純ドメの日本人の方は、まずMathを固めてしまう方がよい(点数が上がりやすいので精神衛生上よろしい)と思われます。各対策を下に書きますが、先に言っておきます。MBA受験する方は無駄な時間の浪費を避けましょう!
・Verbal
アゴスの中山先生の授業教材を繰り返し解くことで対策を取りました。テキストが非常によくまとまって、ボロボロになるまで毎日カバンで持ち歩いていました。ただ、GMATもOfficial Guideよりも本番の方が難しいこと、および同じ教材を繰り返し解いていると問題を覚えていってしまうことから、有名なManhattan GMATやGMAT Free (http://www.gmatfree.com/main-page/)の問題にも手を出しました。GMATはネット上でいろいろな問題が手に入ります。GMAT clubというサイトのQuestion Bank(http://gmatclub.com/forum/viewforumtags.php?fl=menu)を時折閲覧してみたりもしていました。このサイトはGMATがネイティブにとっても難しい試験なのだということがよくわかり、その点でも一見の価値ありです。
・Math
Mathは初回受験以降、続けて高得点を取れたので、試験前の数日に頭の体操としてOfficial Guideを解くぐらいしか対策を取りませんでした。基本的な知識の復習で十分対応できると思います。
エッセイ・インタビュー
アゴスの岡田先生、Lee先生に指導を受けました。ビジネススクールのエッセイ課題は各校の特徴が出るので一般化するのは難しいですが、私は根っこの部分は同じだと思っていて、端的に言えば学校側は「この人はビジネスの世界で何がしたい人で、どんな目的でこの学校に来るのか。来る以上は学校や他の学生、コミュニティに対してどういう働きかけをしてくれるのか」ということを知りたいのですよね。限られた文字数の中で英語の文章を書くのは結構骨が折れますが、やはり一番大事なのは根底にある「気持ち」の部分だと思います。実は私はエッセイを書くのは結構好きで、自分がいまなぜこんなツラい勉強をしているのだろう、と思うようなときにエッセイを書くと、自分の中の目的意識が呼び覚まされて、良い気分転換になっていました。
Owen を選択した理由
7月に行われたアゴスのイベントで当校の存在を初めて知り、すぐにその魅力の虜になったことです(はじめはその名前からしてヨーロッパの学校かと思ったのですが、、、その日を境に私の第一志望校は完全に当校になりました)。 MBAを通じて学びたいこと、研究したいことが明確だった私にとって、スモールスクールならではの強み(※後述)や、いかに当校での生活が充実したものであったかを活き活きと語ってくれる卒業生の存在が本当に大きかったです。 また、ナッシュビルという都市にも魅力を感じました。私は2回のビジットを経験しましたが、緑が美しく治安が良く、一方でダウンタウンに出ればアメリカの音楽の中心地としての顔も持ち(数々のコンサートホールやミュージックバーがあります)、とても素敵な街だと感じました。また鉄鋼業に勤務する私にとって、顧客である日産やブリヂストンが米国の本拠地としてこの地を選んでいることも少なからず影響しています。
※スモールスクールの強み
・学生同士、アドミッションや学事スタッフ、および教授との繋がりが密なclose-knit community(顔と名前が一致しない人がいない)
・ひとりひとりの距離が近いからこそ、逃げも隠れもできない環境で勉強できる(授業を受けているだけ、では通用しない=だからこそ学びが多い)
・卒業後の人間関係も強固で、ビジネス上有益な人的ネットワークが構築できる
・教授との距離が近く、自分のやりたい事に対して教授が熱心に指導してくれる(自分の研究テーマを設定し、教授と1 on 1で学べるIndependent Studyもあり)
・その道で有名な教授も数多く在籍しており、彼等と近い距離で学べる
最後に
テストスコアは本当に散々なものでしたが、エッセイやインタビューで自分がなぜOwen に行きたいかを強くアピールしたこと、そして在校生や卒業生、アドミッションと連絡を取り続けサポートいただいた結果合格することが出来たと思います。Owen はスコア以外の面も総合的に評価してくれる学校だと思いますので、なぜOwen なのか、自分は何が貢献出来るのかをしっかりアピールしてください。
私の受験生活は人生で最も辛く地獄のような1年でしたが、終わってみて今は全てが私の人生にとって良い経験だったと思っています。遠方からの通学で夏頃から胃炎·腸炎·頭痛やめまいに苦しみ、他の人の受験環境を羨むことも多々ありましたが、自分の与えられた環境で最大限努力をすることが重要だと思います。また、たまには勉強しない日を作ってリフレッシュするなど、長期戦なので自分を追い詰めすぎないことが大切だと思います。心が折れそうになることもあると思いますが、これからの充実した2年間を想像して受験生活を乗り切って下さい!
皆様とお会い出来る日を楽しみにしています!
プロフィール その2
【留学形態】企業派遣
【出身業種】金融業(都市銀行)
【専攻志望】Human and Organizational Performance ⁄ Strategy
【海外経験】合計18年間(幼少~高校迄16年 + 入社後2年)
【キャンパスビジット】あり(2016年2月- Discovery Weekend参加)
動機
留学前の4年間弱、銀行の国際部門で出資・買収業務(M&A)に従事。経営陣と近い距離で会社の事業戦略について検討する中、重大な経営判断を行うためには金融の専門的な知識のみならず、ビジネス全体に関する幅広い知見(General Management)が必要となることを実感。また、チームメンバーの先輩・上司が全員MBAホルダーだったことから、MBA受験に対する意識が高まりました。
勉強方法
•2015年1月:社内選考合格
•2015年3月:GMAT勉強開始
•2015年8月:TOEFL 点数確定
•2015年11月:GRE勉強開始
GMATでは目標スコアに達せず、GRE受験に切り替える(最終的にGREスコアで出願)
TOEFL
MBA受験の中で最も時間も対策もかけずに済んだ分野です。幸いにも海外経験が長かったことから、ListeningとSpeakingで比較的に点数が取れ、勉強が必要となるReadingとWritingに時間をかけず済みました。
GMAT ⁄ GRE
GMATに関しては、残念ながら有益なアドバイスは出来ません。高得点を取られた他の方々の体験記を参考にして下さい。GREに関してはご承知の通り、ここ数年の間にGMATの代わりにGREのスコアでもビジネススクールに出願できるようになりつつあります。私は最終的にGREで提出しましたが、OwenはあくまでもGMATを推奨しています。私の場合は、GMATに見切りをつけてGREに転向したのが遅かったこともあり、結果的にそれほど点数は伸びませんでしたので、皆様もGREを視野に入れるのであれば準備する時期に気を付けた方がいいと思います。
エッセイ
EssayカウンセラーはREVE Counselingにお願いしました。 Essayで出題される質問は学校毎に異なりますが、一部の学校を除いて聞かれている内容は殆ど変わらないと思います。もちろん、学校毎に多少質問の聞き方などを変えてくるので、質問に合わせて回答内容も微修正する必要があるかと思います。 Essayにおける一番の目的は、「自分がどの様な人間なのか?」をアドミッションに伝えることだと考えているので、できる限り素直に書くことが個人的には大事だと思います。派手な内容や規模の大きい話よりも、自分の人間性が最も表れるエピソードは何かを考え、それを書くことが良いのではないでしょうか。
インタビュー
Interviewは、MBA受験プロセスの中で個人的に最も大事だと考えています。もちろんテストスコアが出ていないとそもそもインタビューまで辿り着けない可能性もあるので、そういう意味では当然テストスコアも重要ですが、最終的な合否を判断する材料として重要視しているのはインタビューだと思います。インタビューの形式は学校によって様々であり、対面・電話・スカイプ等があり、実施場所に関してもon-campusで行ったり、東京や他の国で行ったりなど様々です。他方、Essayと同様にインタビューで聞かれることに関しては(重要な質問は)基本的にどこの学校もさほど変わらないと思います。ですので、インタビュー対策としては、1. 想定Q&Aを確り準備すること、2. ちゃんとプレゼンできる様に繰り返し練習することの2点を徹底して行うことに尽きると思います。後は、可能であれば、Alumniや直近で受験した先輩等に連絡してどんな質問を聞かれたか聞いておくのも良いかもしれません(年や面接官によって変わる可能性もあるので必ず役に立つとは言えませんが)。インタビューは自分をアピールできる場であると同時に、自分のウィークポイントに関しても面接官に対して直接釈明できるチャンスです(面接官がアドミッションの場合ですが)。出願パッケージの中で不安要素がある方は、他の部分でそのウィークポイントをカバー出来ているということを伝えてみては如何でしょうか。
Owen を選択した理由
私がOwenに進学することを決めた要因は主に3点あります。1点目はカリキュラムです。元々MBAを通じて組織・人事に関して学びたいと考えており、OwenにはHuman Organization Performance(HOP)という専攻があることが非常に魅力的でした。2点目はSmall Class Size Schoolであるということです。単純に人数が多いか少ないかというのはあまり気にしていませんでしたが、実際にキャンパスを訪れてOwenの施設を見学し、教授や生徒の話を聞いていると、 大学が生徒一人一人に対してリソースを多くかけている印象を受けました。また、Owenの学生は本当に驚くほど皆仲が良さそうに見えたのも好印象だった記憶があります。そして、3点目としてはOwenのAlumni Networkと、そのBondの強さです。この点は出願時にはあまり重要視していなかった項目ですが、進学先を選ぶ上でとても大事な項目となりました。本当にOwenに行って良かったと思っているAlumniが大勢おり、これからの代にも繋げていきたいと思って頂けている諸先輩方が多くいたのは、進学先を決める上で非常に心強く感じました。
出願校選定のためのクライテリアの作成:出願する学校を決める前提として、まずは自分の中で何を重視するかの軸/優先順位を作ることが大事だと考えます。一方、受験期間中にもそのクライテリアは変化していくことも自然だと思います(テストスコアが思うように伸びないという理由もあると思います)。実際に私も出願前と合格後で自分の中でのクライテリアの内容が変わり、その結果Owenに進学することを決断しました。皆さんも、最初に決めた基準や判断軸に拘らず、長い受験期間中に感じたことも踏まえた上で最終的な進学先を決めて頂ければと思います。
最後に
OwenはTennessee州Nashvilleという日本からは少し馴染みの薄い場所にあることもあり、直接知っている卒業生がいなければ「正直よく分からない大学」と感じる方が多いのではと思います。かく言う私も実際にNashvilleのキャンパスを訪れるまでは第一志望の学校ではありませんでした。しかし、実際にキャンパスに来て、大学や街の雰囲気に直接触れて全てが変わりました。皆さんも、Nashvilleを訪れて頂いて実際に見て頂くのが一番だと思いますのが、多くの方にとってそれは難しいと思いますので、その場合は 日本で行なわれている様々な留学イベント等を通じてOwen卒業生の話を是非一度聞いてみてください。また、そのような機会がない方は、我々現役生宛にメール等でお気軽にご連絡を頂ければと思います。一人でも多くの方にNashvilleとOwenの良さをお伝えできればと思っています!
プロフィール その3
【留学形態】企業派遣
【出身業種】医療業界
【専攻志望】Healthcare ⁄ Operation
【海外経験】旅行のみ
【キャンパスビジット】あり(2016年2月- Discovery Weekend参加)
動機
中規模ながら、病院経営の継承という将来の一つのゴールに対して、医師としての知識や考え方だけでは足りないと感じ、不足している思考能力を養うため。また、日本は超高齢化社会を迎えつつあること、次第に一般企業の病院経営への参入が増えてきていること、TPPへの参入が計画されていること、などを考慮すると今後の医療政策は様々な形で変化することが予想され、MBAで学ぶことで知識、物事のとらえ方、ひいては最も重要と思われる経営能力を高めて、そのような状況に対応し、最終的には地域社会に貢献したいと思ったため。米国MBAである理由としては、多様性を持った広い視野と様々なバックグラウンドの意見の取得、度胸を身に着ける、他国の医療制度との比較、英語コンプレックスの払拭が必要と感じたため。
勉強方法
受験開始当初は身近にMBA受験をされた方を見つけられず、インターネットの検索で真っ先に出てきたアゴスでTOEFLとGMATの総合コースを受講し、夏に追加でAndy先生が開催されているTOEFL勉強会に出席し、TPOを入手してやりつくしました。 日常業務で英語に触れる機会は医学論文の読み書き程度であり、海外経験も無く、いわゆる純ドメの境地でした。よってこの体験記も純ドメの目線で書かせていただきます。TOEFL全セクション、GMAT、エッセイ、インタビュー、すべての準備に共通して言えることは語彙力強化だと思います。私は最後まで(プログラムが始まった現在に至っても)語彙力不足を感じています。
TOEFL
まずお伝えしたいのは、MBA受験を決意したならば可及的速やかに本腰を入れて取り組むことです。自分の場合、2014年末にアゴスのTOEFL模擬試験を受け、散々たる結果を踏まえ一月から勉強を開始しました。ただし本気で勉強を始めたのはGWに入ったころ頃からでした。もうご存知かもしれませんが、いかに日本で難関大学受験の英語の試験を突破しても、TOEFLで試される英語力は大学受験の英語とは非なるものだと認識すべきです。TOEFLの一つの特徴としては、スコアの上昇速度は人それぞれだと思いますが、必ず時間と努力とお金(テスト受験含め)をかけた分だけスコアが上昇するテストだと思います。なのでそれらを惜しまず頑張ることが大事です。
・Reading
設問ごとに読む方法、すべて読む方法などいくつかの解法がありますが、人それぞれのスタイルが最終的には出来上がると思います。よって途中はどの方法で進むべきか悩む時が来ると思いますが、自分の信じた方法で練習を積めば結果的にはどのような解法でも高得点は出やすいと感じます。
・Listening
最終的にどの学習方法が最も効果があるのかはわかりませんでした。そしてスコアにばらつきがあったため、確実なことは言えません。しかし、シャドーイングはやるべきです。毎日何らかの形でListeningの勉強を少なくとも1-2時間は続けることが重要ではないかと考えます。
・Speaking
SkypeでのTOEFLのSpeaking対策を続け、得意な話題のパターンをつくりだし、本番では工夫して何とか回答に関連付けました。このセクションは内容よりも自信をもって話し続けることである程度の点数は取れると思いますがそれ以上はそれなりのバックグラウンドと時間と努力を要するのだと思います。
・Writing
Integrated partはテンプレートを利用し、ひたすらListeningに集中し、聞くことができた内容をテンプレートにのせていくことで安定してスコアが出ると思います。Independent partは語数を稼ぐ方法が正しいのか、シンプルに伝えたいことを述べるべきなのかは判断しかねますが、感触としてはエッセイに取り組み始めたころから安定したスコア(本来エッセイに取り組む前にTOEFLは終了すべきですが)が出始めたので、ある程度の数をこなし英語の作文になれることが大切なのだと思います。Writingの作業は大変ですが、これもやればやるほどスコアが伸びると信じていいと思います。ちなみに練習で書いた文章の添削が必要と感じたので、アゴスのコースに追加してWeb TOEFLのWritingで添削を受けました。
GMAT
総括として、完全な私見ですが、努力+時間がスコア獲得につながりにくいテストだと思います。
・Verbal
アゴスの教材と授業で乗り切りました。それ以外に購入したのはOfficial Prepの追加1セットのみです。初回の受験でそれなりの点数が出た後は伸びませんでした。直前のPrepでは散々な点数だったので戦略等はどうこう言えませんが、テクニックにとらわれすぎないことも大事なのかと思います。
・Math
理系出身のためMathのことを甘く見ていましたが、現実はそれほど甘くありませんでした。よっぽどの猛者でない限り、また大学受験からそれなりの月日が流れていれば理系出身の方でも準備は必須だと思いました。
・AWA
テンプレートを覚えた後は、いかに理論的に追及できるかを考えるのみでした。あまり時間をかけていません。
・IR
GMATのなかで最も優先順位を低くしていたのであまり時間をかけていませんが、実際の本番において難問にとらわれて時間消費するのは避けるべきです。
エッセイ
エッセイはアゴスで指導を受けました。仕事上実績を数値化することが困難であり、いかに具体的な話をするかで悩みました。海外の学校はMBAに限らず、志望動機や今までの経験の話に具体性を求めてくるということを念頭にエッセイに着手することがまず一番のポイントだと思います。受験プロセスの中で理想とは反対に、多くの方がTOEFLとGMATの勉強をしながらエッセイに着手することになるのだと思います。そのなかでエッセイは確実に受験生を裏切りません。自分もそうでしたが、スコアが気になる勉強に気が向いてしまいがちですが、大局をみてエッセイに着手するべきです。あとは自分の強みをよく知ってくれるカウンセラーを信じました。
インタビュー
インタビューもAgosで指導を受けましたが、これだけでは不十分と感じ、駆け込むようにMatthewに1月下旬に無理を言って依頼しました。これが大変効果的でブラッシュアップできた実感があります。最後に、英語を話すことにまったく慣れていなかったので、GABA英会話20回コースを2週間で模擬面接として消費し、インタビューに挑みました。Owenを含めて学校によってはInterviewを無条件に受けてくれるところがあるので、エッセイが終わったらインタビューに早めに取り組むべきです、特に純ドメであるならなおさらです。
Owen を選択した理由
理由は3つあります。Healthcare MBA、スモールスクール、母校愛です。 Healthcare MBAに関しては、まずはOwenとしてHealthcare MBAのプログラムをセールスポイントにしています。その背景にはNashvilleがHealthcare産業に注力していること(ランニングをしているとクリニックやMedical centerがあちこちにあることがすぐにわかります)が理由の一つに挙げられます。Vanderbilt Universityの医学部と大学病院は有名であり、自分の医局の上司を含めて多くの日本人医師が留学されており、異国の地での日本人医師とのネットワーク構築も自分の将来にとっては有益になると考えました。 スモールスクールに関しては、英語力が不十分な自分にとって、クラスについていくことが出来て、なおかつ存在感が出せる環境を作り出すにはスモールスクールである必要がありました。弱気なことを言うようですが、この辺は身の丈に合わせて考え、500人の学生がいる学校では間違いなく自分は埋もれてしまうと考えました。 最後に母校愛です。多くの学生、職員が大学周辺でVanderbiltのパーカーやTシャツを着ています。実際ほかの学校も訪問しましたが、このような光景には出くわしませんでした。そして日本の卒業生の方々も母校愛にあふれており、プロセスにおいて大変親身になっていただき、支援していただきました。いまは恩返しをさせていただきたい気持ちでいっぱいです。また、学校はダウンタウンにも近く(アメリカの多くの都市では大学と繁華街が離れており、ここは学校選択で気にしたほうがいい点かもしれません)、街全体が明るい印象があり、Nashvilleという街を含めてVanderbiltを愛している人だらけ、というところが気に入りました。
最後に
医師として大学病院に勤務しながらの勉強は思うように時間が取れないことも多く、点数が伸びず、苦労と挫折の連続であり、肉体的にも精神的にも辛い毎日でした。すべての誘惑を断ち切り、仙人になったつもりで受験プロセスを乗り切ることで、自分の行動力、忍耐力に自信が持てるのだと思います。インタビューを現地で受けた帰りの飛行機で、MBA受験を始める前は海外でインタビューを受けることなど微塵も考えたことがなかった自分と今の自分を比較し、合格しようがしまいが、まずはここまで努力を継続でき、実行できたことが人生の財産になるのではないかと感じました。
そして、この受験プロセスにおいては、謙虚な姿勢で努力すればするだけ、思いもよらないところから、また多くの人から支援を得ることができます。それもまた人生の財産となります。 MBA取得が成功への全てではないと断言できる一方で、受験勉強の開始とともにビジネススクールの卒業までをひっくるめたプロセスのなかで、人として成長し、自信を得ることができるということは断言できると思います。
プロフィール その4
【留学形態】企業派遣
【出身業種】生命保険業
【専攻志望】Human & Organizational Performance ⁄ Strategy
【海外経験】米国10年間(1-11歳)
【キャンパスビジット】あり(2016年2月- Discovery Weekend参加)
動機
判断力を高めたい、また価値を提供できるビジネスパーソンになりたいと思ったためです。営業支社で代理店の挙績向上や支社の施策推進に取り組むなかで、年次があがるに伴い検討すべき要素や一筋縄ではいかない判断を必要とする機会が増えました。個人として最良の選択だと考えその時においては成果を出せたとしても、組織として長い目で見たときに、関連部門への影響も含め正しい判断なのか否かを考えるようになり、組織経営に関心を持ちました。そして昨今の生保業界において従来の商品力とチャネル数で勝負できないと危機を感じ、次なる手を打つ素養を身に付けたく、ビジネスそのものを考えるMBAへの挑戦を決めました。
また、これまでは社内で目標にしたいと思える尊敬できる先輩方に恵まれ、考え方や仕事のスタイルを吸収しようとしていましたが、今後入社する方々に自信をもって「自分だからこそ」提供できる価値を見出すためにも国内ではなく海外を選びました。
勉強方法
TOEFL
社費派遣候補生として決定したのが2014年12月だったものの、当時は地方支社に配属していたため、予備校が近隣になく、TOEFLの受験会場も大阪か広島に出る必要があり、正直まともな準備ができませんでした。2015年4月に首都圏勤務となったため、引っ越しを終えた5月末にアゴスの対策講座に申し込み、講座受講と合わせて英単語の暗記(米国に住んでいても幼少期だったため、その程度の語彙力しかありませんでした)、とシャドーイングに専念しました。個人的にはシャドーイングが最も効果的だと考えます。というのも耳に入ってくる言葉を全てアウトプットするためには全ての言葉を聞いて、脳で整理して、発するプロセスを経るからです(「聞こえる」「聞き取れる」は全くの別物)。シャドーイングをやり込む際の注意点は、必ず1つの単元を完璧にしてから次の単元に進むことです。完璧に聞き取れて一言一句アウトプットがシャドーイングのゴールなので必ず一単元をやり遂げてから次に進んでください。シャドーイングの精度が上がれば、聞く力と読む力がつくため、ListeningもReadingの点数がついてきます。以下に各セクションの私なりの勉強方法を簡単ですが記載します。
・Reading
英単語の暗記とシャドーイングを中心に準備しました。アゴスの教材以外ではOG、「TOEFLテスト英単語3800」を主に使用しました。またTOEFLの受験後に、苦手を感じたジャンル(歴史系等)は別途インターネットで調べてbackgroundをインプットしました。問題の解き方については、これは個人によって良し悪しがありますが、私は本文を斜め読みした後、すぐに13問目のSummary問題に進み6つの選択肢を読み全体のイメージをもったうえで、右上のボタンから1問目に戻り前から順番に解いていきました。Readingにおいては如何に3問のタイムマネジメントを行うかが本番での重要な要素となりますので、皆さまも自分に合う解き方を早期に見出された方が良いと思います。
・Listening
米国に10年間居住していたおかげで、聞き取れない単語はなくても分からない単語が多かったのでReading同様に英単語を中心に準備しました。またTOEFL本番では朝一にReadingのあとにListeningが待ち構えているため、集中力を持たせるために本番ではブツブツ独り言のようにシャドーイング(周りに聞こえない程度)しながらListeningセクションを乗り切っていました。この方法を取り入れてからはメモを取る量も徐々に減り、点数も比較的高得点を出せるようになりました。
・Speaking
発音等に苦労しなかったため、話のネタを増やす意味で「TOEFL TEST対策 iBTスピーキング(トフルゼミナール)」を使用しました。既に当時のTOEFL出題傾向とは異なっていたものの、基本的な質問(好きな〇〇等)の回答を用意するうえで良きテンプレだったと思います。とにかくTASK1とTASK2はとにかく喋ることが大事です。準備するうえでは使いまわせるネタをたくさん作ることが一つのポイントだと思います。たとえば「好きな場所」のネタを作れば、「友人に旅行に進める場所」「世界で最も綺麗だと思う場所」等、場所をテーマとするトピックに使いまわすことができるので効率的です。また、TASK3以降については、ひたすら無暗に喋るより、時間が余ったとしても簡潔に要点を回答した方が、個人的には高得点をとれました。
・Writing
基本的にはアゴスの教材をベースに枠組みを作り肉付けしていきました。明確なアドバイスではありませんが…一定のスコアまでは準備した量に比例すると感じました。1問目に関しては要点を抑えることが最優先ですが、2問目については書く量もスコアに影響してきます。これまで英語のWritingを行ったことが無かったので、私は多いときで週に3本、WritingのAssignmentを予備校に提出し添削してもらい、とにかく準備の量を増やすことに専念し、文章表現の種類を増やすことを試みました。
GMAT
2015年8月にアゴスの中山先生のVerbal集中講座(連日4日)を皮切りに準備を開始しましたが、個人的に納得できるスコアに至りませんでした。とにかくVerbalに苦戦しました。大学を卒業するまで英語に一切苦労することなく過ごしてきましたが、GMATのVerbalセクションに関しては、一般的に中学から高校にかけて身に付ける文法力がスコアに反映します。これまで内容が分かることを理由に文法を学習することなく日本の学生生活を送りましたが、当時文法の授業を真面目に受ければ良かったなと心から反省しました。Mathに関しては定番ですが、通信教材のマスアカを使用し数学を総復習しました。注意点としてはマスアカの演習問題は比較的簡単なので、別途OGや関連の問題集(WileyやKaplan等)を使用して解く量を増やすことをお勧めします。
エッセイ
私はアゴスで準備しました。初めにResume作成に向けたネタの洗い出しを林先生と日本語で行い、それ以降は全て(インタビュー含め)をFayeにお願いしました。比較的、日本人の先生をメインにして英語化の添削でネイティブの先生と組むことが多いようですが、私は自分の英語力のリハビリと、インタビューでの生きた英語に慣れるため、nativeの先生を選びました。面談のみならず、メールやSkypeでも打ち合わせしていただき、Fayeに大変お世話になりました。エッセイに関しては、TOEFLの準備と並行して(ゆっくりと)着手することをお勧めします。TOEFLとGMATなどは学力を測るものであり、いかに自分自身を周りと差別化(アドミッションに覚えてもらうことが)できるかは、このエッセイを準備する工程が非常に重要だと感じました。時にはカウンセラーからは厳しい指摘もあり考える当初考えていたよりも時間を要するため、可能な限り早く着手することをお勧めします。
インタビュー
出願する前にOwenにvisitし、その際にインタビューを受けました。GMATのスコアメイクが出来ていない状況でしたがAdmissionに直接会ったことで、自分の英語力とWhy Owenをアピールする良い機会になったと思っています。出願前ということもあってか、インタビューは和やかな雰囲気で、奇をてらった質問はありませんでした。ほとんどの時間をWhy Owenに割いたと記憶しています。
Owen を選択した理由
・HRの専攻
組織行動論について学びたく学校選定をしているなかでOwenがHRを扱っている数少ない学校の一つでした。またHRの専攻に加え、他専攻の授業を選択できるなど、カリキュラムの組み方にも柔軟性があったため、幅広く学べることに利点を感じていました。
・Nashvilleの環境
家族と住む前提だったので生活環境の観点も私にとって重要な要素でした。Nashvilleの治安、ご家族で在留されている方々が住まれているアパートの日本人コミュニティ、親切心と心配りが感じ取れる学校関係者・在校生・街の人々、全てが望んでいたものに合致しました。また、Nashvilleはヘルスケア産業のシリコンバレーと呼ばれるほどヘルスケアに関するスタートアップ、研究、病院運営を含む事業が盛んな場所であり、Vanderbilt University自体も世界で名の知れたメディカルセンターや最先端のがん研究を行っている医学部を有しています。そして実際にOwenで多数のヘルスケアに関する授業を選択することができるため、ヘルスケアの分野を学べることも魅力の一つでした。
・Owen Community
Why Owenの決定的な理由はOwen Communityです。Owen愛の強いalumniと、Owen愛に溢れる強固なネットワークに惹き込まれました。2015年7月の「アゴス 夏のMBA祭り」に参加した際に18校のブースに訪問し、各ブースの滞在時間にも大きな差はありませんでしたが、帰り道ではOwenのことばかり考えていました。とにかく説明して下さった卒業生の方々のOwen熱が凄まじく、自分もそのメンバーになって次の出願者につなげたいと感じました。勤務先の先輩が既に進学していたため、会社のダイバーシティという観点では他校が望ましかったものの、この7月の催事およびそれ以降に出会ったalumniとの会話のなかで益々Owen Communityに惹き込まれ、出願に至りました。
最後に
MBAは単なる受験勉強ではなく、自分を知り、進む道を考える、いわば自分研究だと思います。自分の強み・弱み、ビジネスパーソンとして思い描くビジョン等、考えることが多数ありますが、他国から来る学生は驚くほどに自分の国についてまで考えています。限られた時間かと思いますが、必ずエッセイ・インタビュー・MBA生活で活きるので是非、自分研究を進めてください。
今後、日本人在校生によるブログにてNashville生活およびOwen生活を更新していきますので確認いただければ幸いです。なかなか言葉でOwen Communityの魅力をお伝えするのは難しいですが、何かしらの催事にご参加もしくはcampus visit頂けると体感できると確信しています。近いうちにお会いでできることを楽しみにしています!
プロフィール その5
【留学形態】企業派遣
【出身業種】運輸業
【専攻志望】Strategy
【海外経験】5-10歳までアメリカ在住
【キャンパスビジット】なし
動機
会社の中で自分に付加価値をつけたいと思ったことと、海外在住経験を留学に活かしたいと思ったことが最大の理由です。私は学生時代から電気を専攻しており、会社でも電気の仕事しかしてこなかったのですが、技術系の職場では日々の業務に忙殺されてビジネスやマネジメントに対する意識が低い印象を受けました。今後ベテラン社員が大量に退職を迎え、若手主体の職場が増えていくことから技術マネジメントが特に必要となっています。また産業自体も成熟しており、会社としても新しい取組を打ち出していくために「技術」と「ビジネス」を持ち合わせている人材は重宝されるのではないかと考えました。個人的には人生で自分の成長のために2年間使えるのは大きいと感じました。受験で1年以上苦労しますが、それに見合う価値があると思います。
勉強方法
TOEFL
・Reading
ひたすら単語を覚えることに終始しました。使った参考書は「同義語とあわせて覚えるTOEFLテスト頻出英単語4000 (TOEFL iBT Test パーフェクト対策シリーズ)」です。基本的に全部覚えるよう心がけました。受験勉強で一番時間を費やしたのがこの単語でした。問題を解くコツとしては基本的にPassageの流れに沿って問題が出されるので、Passageを先に全部読むのではなく、読みながら回答するといいと思います。またPassageが出る時に一番下までスクロールしてボタンをクリックしないと問題が表示されないので、まずは読まずに問題を出すよう心がけましょう。Readingはセクションで唯一後戻りが可能ですので、問題に詰まってもある程度見切りをつけて回答し、時間が余ったら再度取り組むこともできます。Readingは慣れれば多少時間が余ると思いますが、それを実現するために必要なのが上記の単語力強化となります。
・Listening
Listeningに苦労しなかったとは言っても、せいぜい小~中学生レベルの内容しか触れてこなかったのでしっかり対策はしました。おすすめは「Ted Talks」です。これは様々な分野の第一人者が自分の関連する分野にまつわるトピックについて15分前後プレゼンをするものなのですが、内容レベルがTOEFLに近く、ネットで全文が掲載されているので非常に重宝しました。通勤時間に1、2トピック聞いて最終的には一発で概要が説明できるくらいになればTOEFLでも十分対応できると思います。試験のテクニックとしては色々試してみましたが、自分に一番しっくり来た方法はメモをほとんどとらず、画面を注視しながらリスニングに集中する方法でした。メモ取りに集中すると、どうしても聞き逃すことが自分は多かったです。あと「Ted Talks」を聞いてるときもメモをとらずに集中して全部聞いていたので、メモを取らないことに抵抗はありませんでした。これは人によって違うと思いますので模試等で色々試してください。
またListeningは3セット出題されますが自分の場合、最後のセットは毎回ダミーでした。私の場合はダミーのセットで次のSpeakingのテンプレート作りをこっそりやっていました。
・Speaking
Speakingは全6問あるのですが、私は全ての問題にテンプレートを用意していました。テンプレートは参考書を使わずネットを参考に作成し、試験を受ける度に修正して固めていきました。後は問題に合わせてキーワードをテンプレートに当てはめていく練習をすれば安定した点数がとれるかと思いますが、高得点を狙うとなればおそらくテンプレートではとれないと思います。(とはいえ、私は即興で流暢に話せるレベルではなかったため、勉強時間を総合的に鑑み、テンプレート以外の領域に手を出すリスクは冒せませんでした。)
・Writing
2問出題されますが、これまたネットを参考にテンプレートを用意していました。ただListeningと違ってテンプレートを用意しても満点近く取れる可能性があります。その大事な要素として語数を出来るだけ増やすというものがあります。Writingは語数に応じて加点されるとのことで実際に私も語数を増やすテンプレートを作成したら4,5点上がって驚きました。語数の目安は1問目が300 Word弱、2問目が500 Word前後でした。語数を増やすコツはズバリ同じフレーズの再利用です。第1問を例にとると、ここでは「SpeakerはPassageに賛成・反対か、およびその理由は?」というお題を貰いますが、文章構成を
・Introduction(SpeakerはPassageに賛成・反対です。)
・Body(第一、第二、第三の理由は~) ※具体例込みで
・Conclusion(よってSpeakerはPassageに賛成・反対です。その理由は第一に、第二に、第三に~だからです)
とする場合、ConclusionではIntroduction・Bodyの内容を再利用しても大丈夫です。わざわざ別の言い方をする必要は個人的には必要ありませんでした。(満点となると話は別かもしれません)これは時間短縮・語数増加に大きく寄与しました。なおこの方法は日常生活やビジネスではマイナスになりますのでご注意ください。
GMAT
・Verbal
MBA受験における最大の壁でした。大きくSC,CR,RCの三セクションに分けられますが、共通してManhattanの参考書を使用し、一通り身につけたらOG(別冊も)で演習を行いました。Verbalは目標に達しなかったのですが失敗だったのはPrepという無料模試をほとんど活用しなかったことです。私はOGを中心に勉強していたのですが印象としてOGはレベルが低く、Prepが本番に似たレベルにあると感じました。OGはやりこんだので最低限の問題は解けるようになったかと思うのですが、高得点を目指すにはPrepをやりこむことが大切かと思います。また時間配分が得点に大きく左右します。よく最初の10問が大切と言われますが、序盤の配分は自分の経験上からも多いと感じます。やけっぱちで受けた3回目のGMATでは丁寧に問題を解いて26,7問で1時間かけ、残り15分で15問ほどを2/3ほどランダムクリックしたら最高点が出ました。たまたま後半が運よく正解していたといえばそれまでですが、前半の正答率が過去より高かったからではないかと考えています。
SCはいわゆる文法問題で中途半端に帰国子女な私にとっては鬼門でした。日米でまともに文法を勉強したことがなかったため、Manhattanの参考書のみを信じて勉強しました。ルールを覚えたらOGを解いて全ての選択肢について1つ1つ吟味して勘を養っていったのですが、Prepでは通用せず、結局手ごたえを感じぬまま終了しました。解説が曖昧な問題も多く、1つ1つの問題を深堀りしてしまって時間をとられることが多々ありました。上述した通り、個人的にはPrepをやり込んで本番に臨んでみたかったです。
CRは短いPassageの文意について様々な形で問われる問題ですが、これまた曖昧な問題が多く、とっつきにくかったです。自分はPassageを図や記号で表し視覚的にPassageが把握できるよう心がけました…が手ごたえはあまり感じられませんでした。問題パターンは決まっているので、求められている答えが何かをしっかり把握することが大切だと思います。
RCはTOEFLでいうReadingですが難易度・時間を考えるとTOEFLより一段上です。ただ上の2つと違って回答がはっきりしているので逆に得点源と考える人もいるようです。受験時の単語力・読解力との相談になるかと思います。おそらく4 Passage中1,2 Passageはランダムクリックでもやむなしかと思います。対策としてはTOEFLのReadingと同じで単語力増強が一番だと思います。
・Math
理系出身のため、最初はほとんど勉強しなくてもいけるかも、と高を括っていましたが対策は絶対必要です。特にData Sufficiencyというデータの十分性を問う問題はクセがあるのでしっかり対策しましょう。私は10月から始めたら思ったより解けなくて焦った思い出があります。参考書はMathのバイブルであるマスアカを使用しました。OG(Official Guide)も一通り解きましたが易しめなので当てにせず、マスアカをしっかりマスターすればよいと思います。満点を狙うならば相当勉強が必要かと思いますが、私はVerbalに勉強時間を充てたほうが効率的だと思います。満点を取るという心意気だけは忘れずに受験しましょう。
・AWA
AWAはTOEFLでいうWritingの一種ですが適当なテンプレートを作成して臨んだら毎回それなりの点数を出せました。必殺テンプレートがあるとの噂ですが、一般的にAWAのウェイトは低いとの話だったので特に深追いしませんでした。
・IR
IRは図表を読み解いたりする一種のパズル形式の問題なのです。あまり準備に時間を割くことができませんでしたが…なぜか高得点が出ました。(IRも一般的にはウェイトが低いようなので点数が低くてもあまり気にすることはないと思い増す)
エッセイ
私はIvy League ConsultantsのMattにお願いしました。進め方としてはResume(履歴書)を一緒に仕上げた後、お題についてネタ出しを行って私の方で簡単なDraftを作成、Mattの方で仕上げるという具合でした。週1回のミーティングを2か月ほど対面で行いました。OwenのEssayはオーソドックスなので、対応しやすいと思いますが、周りとどう差別化を図っていくかについて突き詰めていくことをお勧めします。(Interviewも同様です)
インタビュー
InterviewについてはSpeakingそのものについて特段対策はせず、Interviewの中身 について重点的に詰めました。ネタはEssay作成時にある程度揃っていたのでそれをいかに時間内にまとめるかを考えました。進め方はまずは私の方でInterviewのネタを用意して時間を計りながらMattの想定質問に回答、その後フィードバックを得るという感じでした。実際のOwenのInterviewは40分ほどで私はSkype面接でしたが、私の場合は下記にある通り面接といった感じがしませんでした。ただそれゆえに即興で対応しなければいけない場面が多かった印象です。奇をてらった質問とかはないので基本事項を抑えていけばよいかと思います。
Owen を選択した理由
正直なところ、当初はOwenの志望度は高くありませんでした。ただ受験を振り返ると一番印象に残った大学がOwenでした。Interview時にAdmissionがとても日本の交通事情について詳しく、最初の10~15分ほどはその話で盛り上がってしまいました。自分の場合このInterviewは本当に雑談のような感じでリラックスして受けることができたのですが、とにかく大学の日本に対するリスペクトを感じました。その後も大学側からAlumniや在校生を紹介してくださり一気に惹かれていったという感じです。
最後に
MBAは本当に総力戦だと思います。ある意味MBA受験はビジネスの前にまず自分のマネジメント力が試されている場ではないかと感じます。色々不条理(業務・GMAT…)があるとは思いますが、そうした状況を考慮しつつ最適な受験マネジメントを行って合格を勝ち取ってください!
プロフィール その6
【留学形態】企業派遣
【出身業種】コンサルティング業
【専攻志望】Healthcare
【海外経験】なし
【キャンパスビジット】あり(2016年3月 Interview実施時)
動機
大学卒業以来、日本で11年間民間企業向けにコンサルティング業務に携わってきました。直近の3年間はヘルスケア業界のクライアントが中心だったのですが、その中で、米国のヘルスケア業界事情についてより深く理解する必要性を感じておりました。と言いますのは、 医療費や医薬品の市場規模といった観点から、多くのヘルスケア企業にとって米国は重要市場であるからです。また、医療系のイノベーションの大半はアメリカで生まれているという事実もあります。一方で、保険制度・業界構造は日本とは大きく異なっており、全体像を深く理解できていなかったことから、自分自身がヘルスケア業界で生き残っていくためには一から勉強し直すことがよいのでないかと思い、MBAを志しました。
現在、34歳ですが、この年齢で2年間現場を離れることがキャリア上ポジティブなことなのかは正直かなり迷いました。しかし、今まで全く海外経験がなく、最も苦手なものは何?と聞かれれば迷わず「英語」と答えていた自分にとっては、多少のキャリアの断裂はあっても、2年間徹底的に英語を身につけ、グローバルな環境でリーダーシップを発揮する経験を持つことは、長いスパンで見れば有意義であるという結論に至りました。
勉強方法
•2015年2月:社内選考合格
•2015年12月:IELTS点数確定
•2016年2月:GMAT点数確定
TOEFL ⁄ IELTS
まず私は自他共に認めるスーパー純ドメです。その観点から以下に勉強方法を記載いたします。
社内選考合格後、勉強を開始しました。2015年2月時点のTOEFLの結果を最初に見たときは、虚空を見つめ、5分ほど動けなかったことを記憶しております。受験開始当初は、他の受験生と同様にTOEFLでのスコア獲得を目指しておりましたが(AGOSに通学)、2015年8月時点でTOEFLでの出願に全く自信が持てなかったため、いちかばちかでIELTSに切り替え、結果としては成功しました。TOEFLでのスコアメイクに苦労される受験生の方も多いと思いますので、ここでは、代替手段としてのIELTSの有用性や勉強方法について記載いたします。
TOEFLがアメリカのインターネットベースのテストであるのに対し、IELTSはイギリスが主導する紙媒体のテストです(手書きです)。私個人の理解としては、TOEFLはListening能力がものをいうテストである一方、IELTSはReading能力がキーになってきます。TOEFLのように、Speaking, WritingセクションでListeningが出来ないとそもそも回答のしようがないということは一切ありません。また、IELTSはListeningの音声が流れるまでに、文章を30秒ほど読むことが出来るのですが、そこで如何に早く理解をするかがポイントになってきます。
私が受験していた当時は、アメリカのTOP20の大学の中で、IELTSを受け入れなかった学校は3校程度だけでしたので、その大学に強い思い入れがないのであれば、IELTSは有力な選択手段になりえます。寧ろ純ドメの日本人受験生の場合、Listeningに苦労される方が多いと思いますので、単にスコアメイクという観点であれば、私はTOEFLよりもIELTSを勧めます。なお、私はIELTSについてはほぼ独学で乗り切りました。
・Reading(IELTS)
問題の特徴として、TOEFLよりも文章が長いので、TOEFLで高得点を安定的に出せる人でも、最後まで読み切れないということが往々にしてあります。文章の難度はTOEFLとほぼ変わらないように思いますが、TOEFLのように特定の学術分野の専門用語が出てくるということは少ないです。ポイントは単語力と、速読の訓練に尽きると思います。私はTOEFL3800の単語を全て覚え、過去問をひたすら解き続けるという方法で乗り切りました。
・Listening(IELTS)
人によってはIELTSの方が、TOEFLよりも取り組みにくいというケースもあるようですが、私の場合は、圧倒的に取り組みやすかったです。Listeningは受験期間を通じて私にとっては一番の難関で、プログラムが開始された今も苦労していますので、あまり語れることはありませんが、過去問やBBCの6 minute Englishのシャドーイング、ディクテーションをとにかく繰り返しました。シャドーイングとディクテーションでは、強化されるポイントが違うように感じますので、両方やることが大事だと思います。当初は時間がないため、シャドーイングのみを続けていたのですが、スコアが伸びず、ディクテーションで細かく聞く力を伸ばすことを意識してからは、スコアは安定するようになりました。
・Speaking(IELTS)
TOEFLよりも圧倒的に取り組みやすいと感じます。対面で実際に試験官と15分ほど会話することで、採点されます。仮に試験官が言っていることが聞き取れなくても、趣旨を聞き返すということが可能ですし、そのことが点数には響かないと一応は言われています(心象は幾分悪くなるとは思いますが)。 出てくる問題のパターンは、時期によって変わるようですが、頻出されるテーマはあらかた決まっているように思います。私の場合は、50テーマほど言いたいことを決めてしまって、それを丸暗記はせずに、自然と回答できるようになるために、自分で延々と朗読し続けるという訓練をしました。
・Writing(IELTS)
間違いなくTOEFLよりも圧倒的に難しく、多くのIELTS組が最も苦労するポイントです。TOEFLと違い、使用する語彙の難度や、格調高さが求められます。またテンプレートを作りにくいのも特徴です。例えば、TOEFLの場合、受動態は一切使うなと教えられることが多いと思いますが、IELTSの場合、アカデミックな文章を書くためには、積極的に受動態を使えと言われます。 個人的には、独学で乗り切るのは難しいセクションではないかと思います。私の場合、添削サービスを数回利用しました。そして、過去問や問題集の回答例を見て、使える言い回しを増やすことに取り組みました。あとはひたすら書く訓練です。一時期は毎日一題実際に書いてみるということを続けていました。
GMAT
全体的な話として、やはりGMATに如何に早く着手できるかが大きなポイントであるように思います。大変だとは思いますが、一日も早くTOEFL、IELTSをクリアしてください。
・Verbal
Listening能力と並ぶ、最大の難関でした。そして最終的な結果も目標には遠く及ばない形で終わってしまいましたが、何かのご参考になるかもしれませんので私の経験を記載いたします。
予備校は、SCはYESに、CRはAffinityに通いました。RCは独学です。基本的にはこれらの予備校の教材と、OG、過去の先輩からもらった教材を使って勉強しました。CRはロジックのパターンを覚えることがコツだと言われていますが、そんなことはすぐに身に付きます。寧ろ問題は、RCと一緒で問題が正しく読めないということでないかと思います。逆に言うと、正しく理解できさえすれば何とでもなるような気がしています。RC、CRは基本的に単語力と速読力です。単語は上述した3800に加えて、GMAT勉強期間中で出てきた知らない単語を全てExcelで管理して覚えるようにしていました。私が足りなかったと思うのは多読です。回りで高得点獲得に成功している受験者は、多読をしていることが多いように思います。SCは当初最もチンプンカンプンでしたが、最終的には得点源になってくれたと思います。SCの鍵は、問題の成否に関係なく、自分の思考プロセスが正しいかをチェックし続けることだと思います。何となく解いているうちは、高得点は不可能でしょう。そして、そのためには何回も反復することが必要だと思いますし、私も同じ問題を最低3回は繰り返しました。
・Math
基本的にマスアカのみです。国立文系で、一応の数学の知識はありましたので、そこまで苦労はしませんでしたが、一定の頻度で解いていないと、忘れていってしまいますので、ご注意ください。
エッセイ ⁄ インタビュー
私は、John Couke氏にお願いしました。JohnはE4TGを通じて以前から知っており、その人柄と、私の拙い英語力でも辛抱して対応してくれるという理由から、お願いをしました。実際に、非常に親身に、丁寧に対応してくれましたし、今でも大満足です。GMATを3月まで勉強していたこともあり、インタビューに時間を取り切れなかったことは反省しております。
Owen を選択した理由
私の場合は、一にも二にもHealthcareに強みがあることです。他大学でもHealthcareに強みがあるところは多いですが、Publicの観点からに偏っているケースも多く、Businessの観点からHealthcareということでいうと、選択肢はそれほど多くはありませんでした。まだ、この文章を執筆している時点ではサマープログラム中なので、実際に経験はしていませんが、Healthcareに関してはいくつかの特長があります。
圧倒的にユニークな点として、MBAの学生を実際の医療機関に送り出して、実務を見学・体験させるという取り組みをしています。現場を体験することなど、日本でも医師や看護師でないと不可能ですので、私は非常に惹かれました。また、Healthcare政策関連の授業は、実際の連邦議会の政治家が講義をしてくれます(ゲストスピーカー扱いではなく、タームを通じて講義をしてくれるようです)。また、当地NashvilleはHealthcareのネットワーキングに最適な立地です。世界最大の民間医療機関HCAの本拠地ですし、元気なスタートアップも多いです。何よりMBAプログラムの学生の中に、医師が相当数います。また、Vanderbiltは総合大学で、Medical Schoolは非常に名声を得ています。実際に日本人の医師も多く留学されており、彼らと繋がりやすいということも大きな魅力でした。そして、コミュニティの温かさもOwenを選択した大きな理由になりました。受験プロセスを通じて、日本人のアルムナイの方々が本当に丁寧にサポートをしてくれましたし、Admissionの対応も非常に温かくて、強いHospitalityを感じました。何より皆さん強い愛校心を持たれていることに感銘を受けました。愛校心が強いということは、実際にその大学が素晴らしいと皆さんが思っていることの証明だと思いますので、そこも魅力に感じました。
最後に
日本人からすると、NashvilleもVanderbiltもOwenもあまり馴染みがないのが普通だと思います。事実、私もそうでした。ただ、受験を通じて大学の強みを知り、多くの関係者の方々に触れる中で、本当に素晴らしい大学だと思うようになりました。また今のところ、Nashvilleという町も非常に気に入っています(適度に都会で娯楽もありますが、日本では味わえないような自然が広がっています)。
MBAの場合、卒業してからもalumniのコミュニティは続いていくものですので、その所属コミュニティに対して如何に愛着を持てるかは非常に重要なポイントになってくると思います。もし、Vanderbilt Owenに少しでも興味を持たれましたら、まずは我々在校生やアルムナイに声を掛けてください。少しでも多くのことをお伝えしたいと思っております。