プロフィール その1
【留学形態】社費留学
【出身業種】製薬メーカー(研究職)
【専攻志望】Healthcare、General Management
【海外経験】北米やヨーロッパへの出張を10回程度、旅行数回程度。居住経験はなし。
【キャンパスビジット】なし
動機(Why MBA?)
社会人歴10年以上が経ち、新しいことを学ぶ機会が減り、自分の成長速度が鈍化しているように感じていました。そんな中、社内で初めて全社的なMBA留学生の公募があり、新たな環境で自分の価値を高めたいと思い、チャレンジすることにしました。
また、私はリーダーとしてチームを率いる上で、自分の経験に頼ったマネジメントでは限界があると感じていました。確立された学問を体系的に学んだ上で、自分の経験も織り交ぜながら、自分の納得できるリーダー像になりたいと長年思っており、MBAの機会を国内外で探していたため、良い機会であると考えました。
加えて、私は英語が大嫌いであったため、この弱点を強制的に克服したいという点も動機の一つです。
勉強方法
受験準備から合格までの大まかなスケジュールは以下のとおりです。
2023年2月:社内選考の一次試験を通過
TOEFLとGMAT(主にMath)の自己学習をスタート
2023年6月:社内選考に合格
2023年7月:アゴスのお世話になり本格的にTOEFLの勉強を開始
2023年8月:アゴス夏祭りにてOwenの存在を知る
TOELFからILETSに変更
2023年9月:IELTSの最低目標スコアを獲得
GMATはWaiverを適用することを決意
2023年10月:IELTSからDuolingoに変更
推薦状、エッセイの準備開始
1校に出願
2023年11月:在校生・卒業生の方々とコーヒーチャットを行い、志望校を選定
2023年12月:1校から合格通知受領
2024年1月:Owen+他数校に出願
オンライン面接(~2月)
2024年2月:Owenからの合格通知受領、志望度が低い数校を辞退
2024年3月:数校からの合格通知受領
2024年4月:Owenに進学することが決定(社内承認)
タイムマネジメントについて
私は手のかかる年頃の2人の子どもがいたため、思うように勉強時間が確保できず、家庭と受験対策の両立に最初から最後まで悩まされました。毎日夕食の時間は家族と過ごす…休日の午前は家族と過ごす…など、ルールを決めて両立を試みましたが、スコアがなかなか上がらず、ストレスを感じる日々でした。(勉強開始時点のスコアにもよりますが)私の受験準備期間ではかなり厳しかったため、仕事・家庭・勉強のバランスを考慮して、現実的なスケジュールを立てることをおすすめいたします。
TOEFL / IELTS / Duolingo
自己学習期間(アゴス受講前)はインターネットの情報を頼りに勉強方法を模索しましたが、あまり効果的な勉強方法を見出すことができませんでした。そのため、早期に対策予備校のお世話になり、効果的な勉強方法を見出し、かつ、ペースメーカーとして活用をさせて頂くべきだったと感じています。
2023年7月からアゴスのTOEFLのクラス(オンライン)を月2科目(L、W等)ずつのペース受講し始めました。これらのオンラインクラス+宿題で週18時間くらいを要するため、私の勉強時間はほとんどこれらを消化することに費やしました。
2023年8月後半頃にIELTSに変更し、9月からはIELTSのクラスに変更しましたが、初期からIELTSを考えていればもう少し効率的にスコアメイクのための勉強ができたと後悔しています。
アゴスではWritingやListeningのクラスが私には効果的でした。Readingは公式問題集を何周も解くことで少しずつスコアが上がったように思います。
TOEFL vs IELTSについては色々な意見があるかと思いますが、私はTOEFLの試験方式や受験会場の雰囲気が苦手だったこともあり、IELTSの方が自分には合っていたと思います。また、IELTSはコンピューター版 / ペーパー版がありますが、両方を試した結果、私にはペーパー版が合っていました。
DuollingoはLuke氏が提供しているオンラインのプラットフォームを利用して対策をしていました。しかし、本試験中にエラーが頻発し、一度も最後まで受講できませんでした(公式サイトの模試は問題なく動作しました)。Duilingoのサポートチームの指示に従ってセキュリティソフトのアンインストール、別のPCを用いるなど対策を講じましたが、解消しないまま月日が経って行き、結局スコア更新は叶いませんでした。Duoingoをお考えの方は早めに本試験を一度受講してみることをおすすめします。
GMAT
マスアカを一通り解くことで公式サイトの模試のMathでは満点近く取れるようになりました。元々数学自体は比較的得意だったこともあり、私の課題は「問題の意味を正確に読み取ること(英語の解釈)」でした。
VerbalはIELTSのRで一定レベルのスコアが取れるまでは手を付けない方が良いというコンサルタントからのアドバイスを信じ、勉強は後回しにしていました。前述のとおり、GMATはWaiverを適用すると決めたため、それ以降はGMATの勉強は止めました。受験する可能性が少しでもある学校には全てGMAT Waiverを申請し、結果的には申請した15校全てから承認されました(そのうち実際に出願したのは一部)。
エッセイ
アゴスのコンサルタントの指導を受け、アイデア出し→草案作成→添削というプロセスを経て仕上げました。社内選考の段階で志望動機は自分なりに整理していましたが、このプロセスを通して、第3者に分かりやすく説明をすることを意識しながらブラッシュアップできたと思います。このエッセイ対策がインタビューにも役立ったように思います。予備校のコンサルタントに拘る必要はないと思いますが、第3者に客観的に評価してもらうことは重要であると感じます。
インタビュー
自分なりに質疑応答集を作成し、アゴスのネイティブ講師と数回練習を行いました。この面接練習が回答の質の向上に寄与したかは何とも言い難いですが、面接の雰囲気に慣れることや自信をつける上ではとても有用だったように思います。
Owen を選択した理由(Why Owen?)
私は主に①コミュニティの雰囲気(いわゆるフィット感)、②ヘルスケア領域の学び・ネットワーキングの機会、③ロケーション(生活環境、治安)を考慮して志望順位を検討した結果、Owenを第一志望としていました。
コミュニティの雰囲気については、一部の現役生、卒業生、アドミッションの方々から感じ取るしかないため、候補校の関係者の方々とお話をさせて頂きながら自分に合いそうな学校が検討しました。
また、家族帯同という点からロケーション(治安、生活環境、気候)も重視しました。大学によって立地条件(街中or郊外)がかなり異なりますが、妻がペーパードライバーであったため、もしも現地で運転ができなくても生活ができるような街中にある学校を優先しました。
なお、ランキングも重要な要素であり、会社からの条件もあったため考慮をしました。ランキングは高いに越したことはないものの、同程度の順位帯の学校の優劣を決める指標とする必要はないと考えていたため、前述の要素をより重視しました。実際に、辞退校の中には当時のランキングでOwenよりも少し上位の学校も含まれていました。
最後に
渡米後約6カ月が経過しましたが、私の判断はいずれも間違っていませんでした。他校や他都市には詳しくはないため比較はできないものの、Owen / Nashvilleは学業と生活の両面でとても良い選択でした。
私のような家族帯同者にとってもとても良い選択肢かと思います。OwenはClosing Bell(毎週木曜日に開催されるソーシャルイベント)をはじめとした種々のイベントで家族も歓迎してくれます。また、Nasivilleには家族で楽しめる施設・アクティビティが多くあり、サザンホスピタリティと呼ばれる暖かい文化にも助けられ、毎日家族と楽しく過ごしています。
受験生の皆様へ
私たちの人生にとって貴重な2年間になると思いますので、Owenに限らず、「自分に合う学校」を選ぶことが最も大切かと思います。
受験期間は辛い日々が続くと思いますが、その積み重ねが報われる日が必ず来るはずです。皆様が志望校に入学されることをお祈りいたします。私たちにサポートできることがありましたら、ご遠慮なくご連絡をください。
プロフィール その2
【留学形態】私費留学
【出身業種】投資銀行
【専攻志望】Finance
【海外経験】海外留学、海外出張・駐在経験なし
【キャンパスビジット】合格後に実施(Owenの合格者向けイベントに参加)
その他、バックグラウンドは以下の通りです。
国内の4年制国立大学卒(文系)
2013年に入社後、11年半東京勤務、転職経験なし
動機(Why MBA?)
国内を拠点として、現在勤務している会社で従前の業務を継続するだけではグローバルで通用するスキルセット/マインドセットが身につかないと考えたためです。
複数のプロジェクトチームをマネージする上で、自分なりのリーダーシップをどう確立するか、過去の経験則に基づきながら模索していましたが、リーダーシップ論・組織マネジメント論を体系的に学びつつ、リーダーシップの土台を構築したいと考えました。
加えて、英語を使う仕事に従事する割合も低かったため、一度仕事の現場を離れて英語の環境に身を置く時間を作りたいとも考えておりました。
勉強方法
2023年の春先に、勤務先でのプロモーション、所属チームや役割の変化を契機に、MBA留学を選択肢の一つとして検討開始しました。その後、妻の出産時期が重なったため、2023年秋頃まで思考停止、10月に受験準備を開始したため、結果的に短期決戦となりました。スケジュール概観は以下の通りです。
(スケジュール概観)
2023年4月:社内でのプロモーションを機に、自身の社会人人生の棚卸、今後のキャリアについて検討(留学を一つの選択肢として検討開始)
2023年10月:IELTS受験開始、GMAT受験準備開始(IELTS対策本、マスアカ、公式ガイドブックを購入)
2023年11月:IELTS受験、GMAT受験、推薦状の依頼(退職した元上司へ依頼)
2023年12月:GMATからEAへの切り替え、エッセイ着手、在校生へのコンタクト開始(Owenの存在を知る)
2024年1月:Round 2でOwen含む複数校に出願
2024年1月-2月:インタビュー実施
2024年3月:Owenから合格通知受領、他出願校の辞退
2024年4月:奨学金の交渉を経てOwenへの入学を決意・キャンパスビジットを実施
(勉強方法)
留学予備校・コンサルタントは一切活用せずに独学で情報収集・勉強をしました。
仕事・家庭・勉強の両立に苦戦し、効率的に準備を進められなかったため、可能であれば予備校・塾の活用をお勧めします。
他方で、スコア(エッセイも)は出願要素の一つでしかなく、合否は総合的に勘案したうえで決定されるため、スコアリングにこだわりすぎずに全体としての完成度を上げる方が得策かと思います。
IELTS
R/L/S/W各種目別に1冊ずつ参考書を購入して対策しました。3回受験するもOverallのスコアは向上せず、結局初回のスコアを提出しました。
GMAT/EA
Math: 数学の知識は大学受験以降アップデートできておりませんでしたが、もともと数学が好きだったこともあり、マスアカを2周程度、公式ガイドブックの問題演習を2周程度である程度感覚を取り戻すことができました。
Verbal: IELTSのスコアが思うように向上せず、Verbalのスコアも悲惨だったため(もともと英語が得意ではない)、GMATを3回受験したところで見切りをつけ、EAに転向しました。EAはGMATの短縮版で対策自体はGMATと変わらないため、GMAT公式ガイドブックで対策を行いました。
結果、初回のEA受験で最低限のスコアを達成できたため、これ以上は費用対効果が低いと感じ、スコアメイクはこちらで終了、エッセイに着手しました。
エッセイ
時間がなかったため、日本語でドラフトを作成し、推敲したものを英訳しました。第三者の客観的評価を経ていないのでクオリティは何とも言えませんが、常に自分のキャリアについては考えるようにしていたので、アイデア・ストーリー作成にはそこまで時間を要しませんでした。私は私費留学かつ短期間の準備だったこともあり、第三者に評価を依頼することができませんでしたが、スコアメイクと同様、留学カウンセラーでなくとも、友人や同僚などに相談できるのであれば客観的評価を依頼することをお勧めします。
インタビュー
ネットに落ちている情報(他校のQ&Aなど)を参考に自分で想定質疑応答集を作成し、隙間時間を活用して練習を行いました。
Owen を選択した理由(Why Owen?)
私は以下の5点を基準に出願校を選定し(4校)、志望度が一番高かったOwenへの入学を決めました。
①現在の学力・置かれた状況(勤務先の役職・年齢とキャリアパスを見据え、”今年”留学することを最優先)
②住生活環境・治安(妻と息子(1歳)帯同のため、治安が良く、程よく田舎であること。私費のため物価の高い東海岸・西海岸の学校は除外)
③クラスの規模感(少人数の規模であること。Owenよりも少人数の大学はあるものの、あまりに人数が少なすぎるとcultural communicationの深度/濃度も薄まると考えたため、200人程度の規模感を重視)
④マイノリティ環境(アジア人、特に日本人の割合が少ないこと)
⑤大学のコミュニティ(在校生、OB)とのフィット感
最後に
渡米後約半年が経過し、米国での生活、家族との時間、勉強、ネットワーキング、と少しずつではありますが慣れてきたところです。
それと同時に、この2年弱で何を学び、経験として持ち帰るか、を考えて行動しなければあっという間に終わってしまう、という焦りも強く感じています。
MBA生活が軌道に乗るまでは目の前の課題に追われる毎日でしたが、今後は上手くハンドルしながらここに来た目的の実現に向けて徐々に準備を進めていきたいと考えています。
他方で、日本で仕事をしていたときは家族との時間もなかなか作れていなかったので、勉強・就職活動だけではなく家族のケアもしながらナッシュビルでの生活・経験を楽しもうと思っています。
(受験について)
私は、現在自分が置かれている状況(勤務先で求められる役割やタイトル、年齢、家庭の状況等)を踏まえて、今年留学することを前提条件として急ピッチで受験準備を進めましたが、戦略的に受験準備をしていればより効率的に進められたはずなので、その点は反省しています。
受験期間中、「本当にこの選択が正しいのか」「自分は合格できるのか」等々、自問自答を繰り返す日々が続くと思います。それでも、私の成功を信じてくれる家族や友人、同僚のためにも、最後まであきらめずにやり抜くという強い意志を持つことが非常に大事だと思います。
懇意にしている取引先の方が私にかけてくれた言葉の受け売りですが、
“Where there is a will, there is a way.”
MBA受験は辛く大変な道ではありますが、新たな道を切り開くみなさまの勇気ある決断に敬意を表すとともに、成功を祈念しています。